母の遺産


小林秀雄賞の名著『日本語が滅びるとき』の著者、水村美苗の長編『母の遺産―新聞小説』読了。
大傑作。
親の介護と死、離婚といった今の俺にジャストな素材というタイムリーさもあるが、その底辺を支えている文学への、そして日本語への信頼と愛情にしびれる。
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# by ichiro_ishikawa | 2012-05-04 23:22 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

深夜2時のユ・ウ・ウ・ツ

俺はおそらく結構善良な小市民で、誰にも迷惑かけず大人しくそっとなりを潜めて日々慎ましく暮らしているのだが、自分では気づかないだけで実は他者に地味な損害を与えているのかもしれない。よしんばそうだとしてもこの常時腹痛にして頭痛という仕打ちは過剰報復としか思えず。せめてどっちかにされたし。俺が便所で頭を抱えているのは腹が痛いからだけではないことに気づくのは良いことだ。

毎日ぼく眠れない、やるせない。

# by ichiro_ishikawa | 2012-04-18 02:10 | 日々の泡 | Trackback | Comments(0) 

内田樹と小林秀雄

どの本のどのページを繰っても至言に満ちているといえば小林秀雄だが、現代では内田樹がそうであることに今びっくりしている。内田の真髄はずばり「中庸」。思えば、どちらも日比谷高等学校(小林の時代は東京府立第一中学校。内田は中退)→東大仏文卒という同じ経歴、内田は小林秀雄賞受賞者だ。

# by ichiro_ishikawa | 2012-04-17 21:06 | Trackback | Comments(1) 

仲井戸"CHABO"麗市×BAN BAN BAZAR



仲井戸"CHABO"麗市×BAN BAN BAZARの公演決定!
とぼけた顔して バン・バン・バン

東京・南青山MANDALA
2012年7月16日(祝)開場17:00/開演18:00
2012年7月18日(水)開場18:00/開演19:00

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# by ichiro_ishikawa | 2012-04-12 03:06 | 音楽 | Trackback | Comments(0) 

追悼アントニオ・タブッキ

アントニオ・タブッキ(1943 - 2012)

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# by ichiro_ishikawa | 2012-04-04 00:34 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

渡辺松男『蝶』

第46回迢空賞受賞
渡辺松男『蝶』

木のすがた地上のかげとつりあふにかげにいかなるおもさもあらず
木のやうに目をあけてをり目をあけてゐることはたれのじやまにもならず
しづけさをたれよりも識る石なれば日がのぼり日がしづむそれだけ
ある日われひとつ南天の実のやうなかがやきのそつと生きたと記す
なめくぢのしめりある夜ばうちやうし考も妣も家具もわれも中におぼほる
ほか全357首!
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# by ichiro_ishikawa | 2012-04-04 00:09 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

美しく愛しき日本

全日本人必読歌集
『美しく愛しき日本』岡野 弘彦


師・釈迢空(折口信夫)の伝統を継承する著者が雑誌『短歌』平成23年6月号に発表し大きな話題を呼んだ特別作品100首「美しく愛(かな)しき日本」を中心にまとめられた543首。東日本大震災の死者への鎮魂の祈りに満ちた第8歌集。
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# by ichiro_ishikawa | 2012-04-03 23:56 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

写実と俺

 短歌には「写実、写生」という、その根本となっている考えを表す伝統的な言葉があるのだが、俺は実はこれがかなり気に入っている。というか生き方に抜群にマッチする。

 「写実、写生」とは、ありのままをそのまま写す、という事で、一見なんでもないようだが、対象のありのままをそのまま写す、という事は普通は出来ない。なぜならこの時、述語「写す」の主体は当然作者であるから、どうしたって作者の私というフィルターがかかってしまう。対象、たとえば自然を描写する場合、「私が見た」自然を描く事しか出来ない。描く時点で、既に、主体の存在無しには為し得ない。これはどうしたって為し得ない、どうしたって為し得ない。
 しかし、私を介した自然などどこが美しかろう。自然「主義」小説や「私小説」がくだらないのと同じだ。我々は、そんな「私」が邪魔で邪魔でしょうがないのだ。

 短歌(や文学としての小説)はその論理的に不可能な写実に到ろうとする。これはどういうことか。徹底的に対象に寄り添う、つまり私を徹底的に排除しようとする不断の意志に他ならない。そして、逆説めくが、徹底的に私を無くす所にこそ、ほんとうの、表現されるに足る私が現れる。自然はすなわち私だ。その私とは普遍的精神である。私を排し自然に到り、結果、自然すなわち私、すなわち普遍的精神を表す。そうした行為が写実の本意、短歌の真髄だとすれば、俺にはすこぶるしっくり来る。その謙虚な意志と行為を畏怖する。写実というシンプルな道は死ぬほど険しいので、ちっとも古びることはない。むしろ常に新しい。
 

 
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# by ichiro_ishikawa | 2012-03-15 23:56 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

小林秀雄と短歌


 小林秀雄は、短歌について生涯ほとんど言及しておらず、唯一触れた「短歌について」でも、ただ、俺は伝統を愛する、のような味も素っ気もない短文で終わらせているに過ぎないのだが、これは、昭和初期当時、歌壇で実験や前衛、革新と、文学運動がかまびすしい中にあって、伝統を守ることが最も困難なのであって、実験や革新を行っている暇はない、無私なる古典を味わい、伝統を守ることにこそ、よほど意義があるという考えがあったからである。

# by ichiro_ishikawa | 2012-03-15 23:54 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

短歌関連情報ベスト5

月刊『短歌』最新号
震災特集「3.11後、歌人は何を考えてきたか」
被災地在住歌人参加。30代以下と50代以上に分けた二世代による大座談会。
第二特集は「古語の魅力−−『古典基礎語辞典』を読む」
歌人が古語辞典を読むとこんなにも面白い。



角川短歌ライブラリー
『うたの人物記 短歌に詠まれた人びと』
小池光
三十一文字できりとられた個性的な人々の生を、エスプリとユーモアに富んだ語り口で読み解く。知的好奇心をくすぐる短歌エッセイ集。著者は、読売新聞、北国新聞、山陽新聞、信濃毎日新聞歌壇各選者。



角川短歌ライブラリー
『今さら聞けない短歌のツボ100
三枝 昂之・編
「短歌と和歌はどう違う?」初歩的に見えて実は短歌の肝心な部分に触れるもろもろの不思議をこまやかに楽しく説く。短歌の基本から作歌の現場の身近な悩みまで、実力派35歌人が答える。



角川ソフィア文庫
『ひとりの夜を短歌とあそぼう』
穂村 弘、東 直子、沢田 康彦
私かて声かけられた事あるねんで(気色の悪い人やったけど)
くすっと笑えて共感できる、傑作・珍作短歌が大集合。女優や漫画家など異業種の言葉の天才たちが自由に遊んだ短歌作品を、人気歌人の穂村弘と東直子が「猫又」主宰・沢田康彦とともに斬る。



文庫化
『昭和短歌の精神史』三枝昂之
戦中・戦後の占領期を生き抜いた多くの歌人たちの暮らしや想いを、当時の新聞や雑誌、歌集に戻り再現。その内面と時代の空気や閉塞感を浮き彫りにする。第56回芸術選奨文部科学大臣賞ほか受賞作の文庫化。
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# by ichiro_ishikawa | 2012-02-27 01:04 | 文学 | Trackback | Comments(0) 

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