第8回小林秀雄賞


 俺の人生のある部分での目標は小林秀雄賞をもらう事だが、小林の生誕100年の節目である2002年に設立されたこの賞も今年で8回目、俺は今回もまた受賞を逃したが、毎年受賞作が秀逸なので「これなら取られてもしょうがねえか…」と自分を納得させている。
 小林秀雄賞ということは中庸賞、無私の精神賞、ロックンロール賞ということで、というかこの3つは同義なので、まとめて小林秀雄賞なのだろうが、今年の受賞作は、水村美苗「日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で」(筑摩書房)だという。Amazonで「小林秀雄講演CDを買ったあなたにおすすめ」として本書の紹介メールが送られてきたので知った(ちなみにAmazonのこの手の紹介での俺の購入率はおそらく90%以上。Amazon、完璧なマーケティングだ……)。早速一応ユーザーレビューなどをさらっと読むにつけ、これは、と即断、即購入、即日届いて、即読。いま、10ページ読んだが、こりはすげえ。論旨が議論の的になってなんやかんや言われているが、論旨とかどうでもいい。これは優れた批評文が必ずそうであるようにまぎれも無い文学作品だ。まだ10ページしか読んでないけれど、初めのバスのシーンで確信した。泣いた。「Monkey Man」のイントロで、名曲というのはすぐ分かってしまうだろう、そういうことだ。
 池田晶子なき今、斉藤美奈子、川上未映子に加え、この水村美苗が登場し(前からいるのかもしれぬが俺には初登場)、文壇に活気が出てきた。

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by ichiro_ishikawa | 2009-10-12 23:24 | 文学 | Comments(1)  

Commented by ハリセン持ちはツッコミ at 2009-10-13 22:19 x
つっこむ箇所がいっぱいありすぎてめんどくさい。
でもまずは、本書かないと受賞は難しい。
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