ミステリー「来客」


 来客というものはおかしなもので、不意の客はそれほど驚かないが、きまりきった客が何か約束があって私の家を訪れてくるというような場合、何となくこちらも身構えるような気分になる。怖いというほどではないが、先方が、電車の吊り革にぶら下がったり、車の中にうずくまったりしながら、一路、私のところをめざしてきている。その姿を思うと、やはり、なんだか怖い。
(色川武大「怪しい来客簿」)

by ichiro_ishikawa | 2010-02-25 00:20 | 文学 | Comments(1)  

Commented by マー at 2010-02-25 02:47 x
おもれえけどね。
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