エセー「生きての感想」



 今ここにじっとしているだけで、すでに様々な障害物があり、ちょっと動こうものなら、その数は数倍となるわけで、さらに人間という不安定の最たるものの間、いわゆる、世間で暮らそうものなら、その矢継ぎ早に現れる障害の前で途方に暮れてしまうのも詮無い話だ。どうやら、その障害をどう捉え、それにどう対処するかが人生の工夫で、すなわちどう生きるか、ということやもしれない。
 人生を嘆く人はその抵抗をすべて災難と見なす人で、楽しむ人は、ピッチャーの投げる球が難しければ難しいほど燃えるバッターのように、抵抗を克服する事に喜びを感じられる人だ。
 大抵の人は、嘆く事もあり、楽しむ事もあり、といったところで、だからどうという事もないのだけれど、いずれにせよ、世に一つとして簡単に片付く問題はない、という事だけは確かだな。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-29 22:18 | 日々の泡 | Comments(0)  

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