感想「ツイッター」


 ゴトシで「やれ」命令が下されたと思しき知人の漫画家・寒椿しげる(どおくまんに私淑)の勧めで、これまでそっぽを向いていたツイッターを始めたら、興味深い人物がいろいろつぶやいていることを知り、それらを閲覧登録した。結構いい情報やセリフが入ってくる。下記に、抜粋。
 金の匂いはするが、具体的には無策。考えるのが億劫だ。
 趣味として扱う分には、発信するより、受信が主になる。一旦片っ端から閲覧登録してみたが、取捨選択しないと収拾が付かなくなることが発覚。ニュース系はやめた。ちょっと興味がある、程度の人物も切った。サブカル系は更新頻度が高く玉石混交甚だし、イベント系の告知がやたら多いのも鬱陶しいのでばっさり切った。
 いい点は、ブログのように自ら見に行かなくても勝手に受信するところ、且つそれが短文であるところだ。しかも抜粋でなく、予め短文にまとめられている、という点が大きい(連作もあるが)。特に言葉で食ってる作家たちは、つぶやきであっても書き捨てない、あるいは書き捨てているとしても言葉のレベルが高いので、いい。


銀色夏生
「そうと決めたら だれが何といおうと 気にしたらダメだ」

その通り。


松尾スズキ
「ヤノマミ」読了。すごすぎる。マジックリアリズムの世界を1万年続けてる部族。本ではドキュメンタリーのその後、彼らの生活が文明に侵されグダグダになってくさま(手塚治虫が描くような)も書かれていて、そこもすごく興味深い。」
「国分拓というNHKでドキュメンタリーを撮ってる方が書いた本です。文明と非文明の対立構造を善悪でなく俯瞰しようとして、心身ともにぶっ壊れてしまって。矛盾を矛盾として肯定することって、できそうでとても難しい。だから俺らはフィクションをやるんだけど、この人はリアルでいってるのがすごい。 」

即、amazonで国分拓著『ヤノマミ』購入。
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ピーター・バラカン(Barakan Morning)
「今日もこのあとRolling Stonesの最新リマスター盤『Exile on Main St.』 (邦題: メイン・ストリートのならず者) を特集!」

そんなの出てたつけ。


横尾忠則

「色彩感覚は先天的なものだとばかり長い間思い続けて、ぼくは色彩音痴だと決めつけていた。だからデザイナー時代はほとんど原色以外の色は怖くて使わなかった。それが絵の道に進むようになって色感は後天的なものだと理解し始めたが、その途端何が何だか解らないほど難しくなった。 」

「それを実験するためにひとつのモチーフをいろんな色で描きわけてみた。色を変えるだけで印象が一変する。シャガールは色彩を造形のように扱った。」

「シャガールの絵の中に赤い馬、青い天使、黄色の顔などは、事物の内面の表現ではなく、色を形と考えた結果だと思う。」

「ぼくは絵を観る時、主題やモチーフよりも、筆致や絵具の表情に眼奪われる。絵を見るということは何を描いているかではなく、如何に描かれているかに最大の関心がある。」

俺もエアー絵描きだが、全く同感だ。

by ichiro_ishikawa | 2010-05-25 16:13 | 文学 | Comments(0)  

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