超貴重「1936-37年のハイチ音楽集」

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Alan Lomax in Haiti (W/Book)
Various Artists


 みすず書房から3年前に翻訳が上梓された『アラン・ローマックス選集 アメリカン・ルーツ・ミュージックの探究1934-1997』によると、1936年12月からアラン・ローマックスは、ハイチへ音楽収集の旅に出ているのだが、その時に収集した50時間に及ぶフィールド・レコーディングの音源が、10枚組BOXで発売されることになったので、円高に乗じて、通常16,492円のところ、AMAZONマーケットプレイスにて同じ新品を11,499円でゲットン。到着は10月予定。

 アラン・ローマックス(Alan Lomax 1915-2002)は、ルーツ・ミュージック研究家で、アメリカ・ポピュラー音楽史における最重要人物。アメリカのフォークソングを中心に膨大な量の貴重な音楽を記録・保存してきた。1930年代から、父ジョン・ローマックスと共に米国内各地を旅行し、フォーク、ブルース、ジャズなど、ジャンルを問わず民俗音楽の発掘・収集を続けた。アランは、レッドベリーのデビューに立ち会い、ピート・シーガー、ウディ・ガスリーの活動を支え、ジェリー・ロール・モートンを熱意を込めて録音した。彼とハリー・スミスの仕事なくして、ディラン、ストーンズ、ビートルズは生まれなかった。(参考:みすず書房HP

 本作は、布張りの豪華BOXの中に、SPアルバム風に仕立てられたケースにCD10枚が収められ、168ページに及ぶハードカバーの解説書の他、アランが書き残した200ページの調査日記に、調査当時にアランが使っていたハイチの地図、さらに写真2枚が封入され、総重量1.9kgだという。
 10枚のCDは、録音調査順に分類・整理され、都会のポピュラーソングから田舎のワークソング、さらにはヴードゥー儀式とディープな世界に入って行く。disc 1はクラリネット、バンジョーを擁した2つのメラング楽団の演奏のほか、クラシック・ピアニストによるヴードゥー曲の演奏、ヴードゥー司祭の歌などを収録。Disc 2はキューバのソンの影響色強いトルバドール。Disc 3はマルディグラのカーニバル音楽。Disc 4はララの音楽。Disc 5は子供たちによる無伴奏コーラスの遊び歌集。また、ララの楽団が行進するカラー映像を含む10分16秒の記録映像も収められている。Disc 6はフランス起源のロマンス(バラッド)、カンティック(賛美歌)、コントラダンス。Disc 7は女性歌手が歌うハイチ伝承歌集。Disc 8はヴードゥーで歌われる歌とカトリックの賛美歌。Disc 9はコンビットと呼ばれる農民のワークソング。Disc 10はヴードゥー儀式の録音。ヨーロッパとアフリカとカリブ周辺国の音楽がつづれ織りになった、ハイチ音楽の多様なクレオール性が堪能できる。(参考・引用:「レコードコレクターズ10月号」)

by ichiro_ishikawa | 2010-09-23 19:20 | 音楽 | Comments(0)  

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