おまえはオレを愛してるか


 文学のよさは、やはり個人でやっているからですね。あなた(北杜夫)の「なぜか胸をうたれて…」が根本ですよ。自分で自分に向かって、すべてをする、反省も悔恨も興奮も、すべて自分持ちです。政治みたいに他ばかりを悪くいう方向が、本来、文学にはないんですね。
(『さびしい文学者の時代』埴谷雄高・北杜夫)

 われわれにとって最終最後の砦は、数量的なものでなく質的なものなんですね。質は人間が最後に持っている最大の領域であって、そしてわれわれには文学がある。
 コンピュータは質を扱えるか。一〇〇年後に最高の頭脳のコンピュータに問いたいのは、「おまえはオレを愛してるか」。その時コンピュータはどう答えてくれますかね。
(埴谷雄高『生命・宇宙・人類』より抜粋)

by ichiro_ishikawa | 2012-02-27 00:03 | 文学 | Comments(0)  

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