続 Apple Musicと俺


Apple Musicのラインナップは強力で、iPodやCDでのリスニング習慣を完全に駆逐する。パソコンに取り込む代わりに、曲やアルバムを検索して「マイミュージック」に保存していくだけで独自のライブラリーができる。ストリーミングだが、聴くという行為においてはダウンロードもストリーミングも結果同じことだ。プレイリストで独自の切り口によるオムニバスアルバムも作れる。端末をアンプとスピーカーに繋いでステレオで聴いている。


重要なほぼ全アルバムが網羅されているから、それらを全て「マイミュージック」に入れてもっぱら全シャッフルで聴いているが、さながら「俺有線」がかかっている感じだ。バーニーケッセルのあとに「誘惑光線クラッ」がかかり、N.W.A.に変わったと思うとディランが流れてきたりする。この節操の無さが、CDやレコード鑑賞ではできない良さだ。もちろんアルバムごとアーティストごとジャンルごとにも聴けるので万能だ。また、一般有線と違って良いのは、くだらねえ曲が流れないこと。「マイミュージック」に入れてないから当然流れてこない道理だ。

ほぼ全網羅と書いたが、なんせハリー・スミスのコレクションまであるっていう。ボックスものなどCDでは高価なものも充実している。また、リマスター、周年デラックスなど、オリジナルアルバムが微妙に姿を変えて再リリースされると、ちょっと買うかどうか迷うのだが、それらもラインナップされている。これは嬉しい。買わなくてよかった…と安堵。

いずれにせよ、なんせプレスリー、ディラン、ビートルズ、ストーンズが網羅。その上コステロ、スクイーズ、R.E.M.、ソニックユース、スミスがあるわけだから。

しかし日本のものはまだあまりないようだ。提供されているのを書き出した方が早い。
RCサクセション、バンバンバザール、ボ・ガンボス、布袋寅泰、シャネルズ、ラッツ&スター、鈴木雅之、松田聖子、早見優、薬師丸ひろ子、ピンクレディー。

これだけあれば充分だが、待望は、長渕剛、吉川晃司、氷室京介、BOφWY、はっぴいえんど〜大滝詠一系、寺尾聰、中山美穂、小泉今日子、キャンディーズといったところか。

これはもうCDは売れないだらう。Apple Musicがミュージシャンやレコード会社に支払う仕組みはよく分からないが、ミュージシャンは食って行けるのか。ライブをやらない人はキツイだらう。会員が1000万人なら、かける1000円で月100億。うち20%ぐらいがApple Musicの儲けか。月20億。凄まじい。ミュージシャンへは10%ほどか。10億。提供している1万ミュージシャンに均等に払っても1人あたり月1万円。Apple Musicだけが儲かる。じゃあなぜ提供するのか。リスナーには有難い限りだが。宣伝と割り切ってライブに誘導するのか。俺のようなライブには行かないというマニアも大勢いそうなものだがどうするのか。

1998年以降、まともなミュージシャンは1人も出ていないのはそういうことか。確かに俺の中でもヘディオレッドが最後の新人で、以降のミュージシャンや曲はなにも知らない、興味がない。しかし1920〜97年ですでに充分すぎるアーカイブは生み出された。それらが今後100年繰り返し繰り返し聴かれていく、というのがポップミュージックの未来だらう。映画しかり。文学しかり。20世紀までの大いなる遺産だ。





by ichiro_ishikawa | 2016-02-02 10:11 | 音楽 | Comments(0)  

名前
URL
画像認証
削除用パスワード

<< Apple Musicと俺 結論 ​様々なる想ひ >>