自意識と俺


オフィスの喫煙所や喫茶店にて、俺がずつとケータイをいぢつてゐるからといつて、サボつてる、遊んでる、ふざけてる、などと思はれては困る。それらが事実だとしたら、懲罰が下つても弁解できぬほど長時間いぢつてゐるからだ。

以前も書いた通り、ゴトシで必要な資料や電子書籍、ゲラなどを読んだり、メールや原稿を書いたりしてゐるのであつた。俺は煙草を喫みながらでないと事務処理ができないのだ。

え? 誰も気にしてない?

故父は、人目を異様に気にする超自意識過剰な中学生の俺に言つた。
「お前のことなんて誰も見てねえが?」
1984年の夏の事であつた。


by ichiro_ishikawa | 2016-08-10 10:52 | 日々の泡 | Comments(0)  

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