関係代名詞そのものを訳す試み

「英文を、単語ごとに、その現れる時系列に沿つて、直訳していきたい願望」を抱える俺にとつて、
there is〜のthere
it is rainy などのit
がしごく厄介だといふ話だが、
そのほかにまだある。

訳さない単語の代名詞が、
それこそ関係代名詞である。
the man who sold the world
のwhoである。

the その
man 男
who (その男を形容して来るぞ)
sold 売つた
the その
world 世界を

一般に、関係代名詞はそれ自体は訳さず、
次に来る句なり節を先に訳して、
関係代名詞直前の単語を形容させる、
ので、上記を自然な日本語に訳すと、
「世界を売つた男」
となる。

theを訳せないのも気になるが、それは別でまた考へるとして、ここでは、関係代名詞を何とか訳す方向で思考を進めて行きたい。
なぜなら関係代名詞のやうな、日本人にとつては「機能」に過ぎない語も、英語ネイティヴは機能プラス「何らかの意味」を持たせてその語を迎へてゐるはずだからである。

the その
man 男
who ところの
sold 売つた
the その
world 世界を

といふ案がある。
〜するところの、といふ言ひ方は理屈つぽい書き言葉でいまでも出ては来るし、昭和中期ごろまでは話し言葉においてもまま登場してゐた表現だが、
「世界を売つたところの男」
はやはり違和感がある。

しかしここでは日本語としての不自然さは度外視して、
とにかく「英文を、単語ごとに、その現れる時系列に沿つて、直訳していく」ことこそに眼目があるので、

the man who sold the world
は、
その 男 ところの 売つた その 世界を
としたい。

英語人がこのフレイズに接した時の頭に去来してゐることを時系列で表すと、かうでなのである。
変わつてるな。


by ichiro_ishikawa | 2017-02-22 19:32 | 日々の泡 | Comments(0)  

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