不定期連載「このボーカルがすごい」

第1回「あつさのせい」
収録アルバム:『大瀧詠一』大滝詠一(1972年)

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あつさでのぼせ上がった
こころは宙に浮いたまま
ウロウロ フラフラ
身体はもぬけの殻なんだ
落ち着かないんだ
ソワソワしてしまって
八つ当たりのし通し
あつさのせい

妙に怒りっぽいんだ
なんでも癪の種なんだ
だからいざこざおこすんだ
御機嫌ななめなんだ
全然スカッとしないんだ
へんてこな気持ちなんだ
あつさで気が狂ったみんな
あつさのせい

声質ははっぴいえんどのロック路線。
かなり黒人的なグルーヴを出している。
ことばのタメ、息の抜かせ方、語尾の響かせ方、息を「発語」するところなど、
素晴らしい。聴きどころ満載。日本語の文節を解体した節回しもカッコいい。

by ichiro_ishikawa | 2005-01-26 22:00 | 音楽 | Comments(2)  

Commented by クレイジーキャッツ at 2005-01-27 14:57 x
あっ!気付いちゃった!?
そこに気付いたイチロックさんは「NIAGARA MOON」もすぐに聴くべし!!名曲「君に夢中」でキングトーンズとやってます。
Commented by ユエンナシバラ・ハウンドドッグ at 2005-01-31 13:45 x
「君に夢中」はドゥー・ワップというか、コーラス的な実験だけれど、この「あつさのせい」はR&B/ロック。こうした表現方法の幅の広さは、やはりボーカルというものにただならぬ興味、こだわりがあるがゆえだろう。
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