驚愕のアトランティック

 ロック好きで黒人音楽が嫌いな人はいないのだけれど、ロックという入り口から音楽の深い森にはまりこんでいった人間にとって黒人音楽の教科書は、ピーター・バラカンと、そして、アトランティック・レコード(スタックス、マッスル・ショールズや、アトコなどサブ・レーベル含む)のはずだ。
 昨年、鬼籍に入った偉大なるブロデューサー、アーメット・アーティガンへの追悼と、奇しくも創立60周年ということで、今、世界は、大アトランティック・ブームに沸いており、右を向いても左を向いても、どのチャンネルつけても、アトランティック一色なわけだが、さすがに『レコード・コレクターズ』も特集を組んで来た。
 記事は、アトランティックの歩みとアトランティック名盤200なのだが、この200枚は、R&B/ソウル/ジャズ/ロックの名盤200と、ほぼ一致してしまう事が発覚した。
 アトランティックは、今は実は終わっていて普通のメジャーレーベルだが、50〜70年代は恐ろしくとんでもなかった。R&B/ソウル/ジャズ/ロックの、まさに宝庫だ。実は本稿では、「アトランティック、この10枚」をやろうとしてペンを取ったのだが、選定前恒例の「i-Tunesプレイリスト作り」の段階で優に100曲を超えてしまったので、頓挫した(至福の時ではあった)。
 ざっと挙げてみると、
【ジャズ】
ジョン・コルトレーン『Giant Steps』『My Favorite Things』、チャールズ・ミンガス『直立猿人』、オーネット・コールマン『Free Jazz』『ジャズ、来るべきもの』、 ローランド・カーク『溢れ出る涙』、モダン・ジャズ・クァルテット
【ソウル/R&B】
レイ・チャールズ、ドリフターズ、コースターズ、オーティス・レディング、サム&デイヴ、アリーサ・フランクリン、アーチー・ベル&ザ・ドレルズ、アーサー・コンリー、ウィルソン・ピケット、ロバータ・フラック、ダニー・ハザウェイ
【ニュー・オーリーンズ】
プロフェッサー・ロングヘアー『Proffessor Longhair』、Dr.ジョン『Gumbo』
【ロック】
バッファロー・スプリングフィールド、CSN&Y、スティーブン・スティルス、マナサス、ラスカルズ、ローリング・ストーンズ『Exie on the Mainstreet』、ロクシー・ミュージック『Street Life』、デレク&ザ・ドミノス『Layla』、イエス、エマーソン・レイク・アンド・パーマー、レッド・ゼッペリン

 と、特に調べもせずにこれだけ名盤が溢れ出て来る。ちゃんと調べたら、どんだけ「名盤」が出てくるんだっていう。しかもジャケット写真と一言批評を添えなければならず、そうなるとどれだけ時間がかかるんだっていう。それなら本作るよっていう。

 レーベルの詳細は、現在発売中のレコード・コレクターズと、「スウィート・ソウル・ミュージック—リズム・アンド・ブルースと南部の自由への夢」 ピーター・ギュラルニック「魂(ソウル)のゆくえ」ピーター・バラカンオフィシャル・ウェッブサイウィキペディアに悔しいが譲る。
 そこで、一枚だけあげるとしたら、やはりこれだ。

『Atlantic Rhythm & Blues 1947-1974 [Box set] 』Various Artists
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 1枚とはいえ、8枚組。ジャズとロックは外れているが、これは、本当にすげえ。12,257円だが、1日か2日、日雇いをやれば買える。
 日雇いを強力に勧める。もとい、一聴を勧める。

by ichiro_ishikawa | 2007-03-02 03:26 | 音楽 | Comments(0)  

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