80s歌謡曲ベストテン



 幼少時分から教会で黒人ゴスペル・クワイヤーの一員として活動していたこともあってか、音楽への興味は人一倍早かったあたしだが、意識的にてめえから求めるようになった音楽原体験はと言うと、やはり80s歌謡曲にあると言わねば嘘をついていることになろう。10代後半の地下室の手記時代から半ば故意に歌謡曲に背を向けていたが、ここへ来て、ラブ・ザ歌謡曲熱が再燃。グワッグワッと聴き直す日々が続いている。歌詞、音、声、そしてカタルシス、やっぱり80s歌謡曲はとんでもない。アメリカの60sブリルビル・ポップをどうしても彷彿とさせるのであった。

 80年代は5つの季節に分けられる。

1=1980年
2=1981~83年
3=1984、1985年
4=1986、1987年
5=1988、1989年

1980年は、さすがにまだ70年代を引きずっているのが特徴。フュージョン、AOR、クロスオーヴァー色が強く、つまり、本格、技巧指向の名残があり、そこにポップの波が少しだけ来ている。
もんた&ブラザーズ 「ダンシング・オールナイト」
クリスタルキング 「大都会」
久保田早紀「異邦人」
五十嵐浩晃 「ペガサスの朝」
沢田研二 「TOKIO」

1981~83年は、大ポップ時代である。とにかく弾けたグッド・メロディが世界を支配している。余談だが、ジャンプとプロレスとジャッキー・チェン、そしてザベストテンが最高潮に達した時だ。
寺尾聰「ルビーの指環」(1981)
松田聖子「夏の扉」(1981)
松山千春「長い夜」(1981)
松任谷由実「守ってあげたい」(1981)
南佳孝「スローなブギにしてくれ」(1981)
矢野顕子「春咲小紅」(1981)
薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」(1981)
シャネルズ「ハリケーン」(1981)
石川ひとみ「まちぶせ」(1981)
松田聖子 「赤いスイートピー」(1982)
中森明菜 「少女A」(1982)
坂本龍一・忌野清志郎「い・け・な・いルージュマジック」(1982)
サザンオールスターズ 「チャコの海岸物語」(1982)
中島みゆき 「悪女」(1982)
山下久美子「赤道小町ドキッ」(1982)
一風堂「すみれSeptember Love」(1981)
シュガー「ウエディング・ベル」(1982)
杏里「CAT'S EYE」(1983)
松田聖子「瞳はダイアモンド」」(1983)
中森明菜「禁区」」(1983)
安全地帯「ワインレッドの心」(1983)
THE ALFEE「メリーアン」(1983)
YMO「君に、胸キュン。」(1983)
RATS&STAR「め組のひと」(1983)
原田知世「時をかける少女」(1983)
長渕剛「GOOD-BYE 青春」(1983)
小泉今日子「半分少女」(1983)

1984、1985年は、原色、カラフルな時だ。パワーステーション的ドラム&ベース、シンセ。ニューアカ、スキゾ、軽チャーが全盛を極め、思想までもがファッション化。根暗、冬の時代である。
チェッカーズ「涙のリクエスト」(1984)
中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」(1984)
吉川晃司「モニカ」(1984)「サヨナラは八月のララバイ」(1984)「ラ・ヴィアンローズ」(1984)
サザンオールスターズ「ミス・ブランニュー・デイ」(1984)
杏里「悲しみがとまらない」(1984)
小泉今日子「渚のはいから人魚」(1984)
郷ひろみ「2億4千万の瞳」(1984)
高橋真梨子「桃色吐息」(1984)
舘ひろし「泣かないで」(1984)
安全地帯「恋の予感」(1984)
チェッカーズ「あの娘とスキャンダル」(1985)
小泉今日子「魔女」「なんてったってアイドル」(1985)
C-C-B「Romanticが止まらない」(1985)「Lucky Chanceをもう一度」(1985)
安全地帯「悲しみにさよなら」(1985)
TOM★CAT「ふられ気分でRock'n Roll」(1985)
吉川晃司「にくまれそうなNEWフェイス」(1985)「RAIN DANCEが聞こえる」(1985)
とんねるず「雨の西麻布」(1985)
杉山清貴&オメガトライブ「ふたりの夏物語」(1985)
大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」(1985)
アン・ルイス「六本木心中」(1985)
レベッカ「フレンズ」(1985)
小林明子「恋におちて」(1985)
おニャン子クラブ「セーラー服を脱がさないで」(1985)
荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」(1985)
斉藤由貴「卒業」(1985)
松田聖子「天使のウィンク」(1985)
BOOWY「ホンキー・トンキー・クレイジー」(1985)

1986、1987年は、ポップ感はそのままに、一転して色彩は黒になる。ロック到来。初めてロックが歌謡界に食い込んできた。DCブランド、ブラックスーツ。
BOOWY「Bad Feelin'」「Only You」(1986)
中森明菜「DESIRE -情熱-」(1986)
KUWATA BAND「BAN BAN BAN」「スキップ・ビート」「ONE DAY」「MERRY X'MAS IN SUMMER」(1986)
TUBE「シーズン・イン・ザ・サン」(1986)
小泉今日子「夜明けのMEW」(1986)「木枯しに抱かれて」(1986)
石井明美「CHA-CHA-CHA」(1986)
荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」(1986)
本田美奈子「1986年のマリリン」(1986)
小林旭「熱き心に」(1986)
とんねるず「やぶさかでない」(1986)
テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」
中山美穂「クローズ・アップ」(1986)「WAKU WAKUさせて」(1986)
安全地帯「プルシアンブルーの肖像」(1986)
池田聡「モノクローム・ヴィーナス」(1986)
杉山清貴「さよならのオーシャン」(1986)
レベッカ「ラズベリー・ドリーム」(1986)
吉川晃司「キャンドルの瞳」(1986)「MODERN TIME」(1986)
1986オメガドライブ「君は1000%」(1986)
おニャン子クラブ「じゃあね」(1986)「お先に失礼」(1986)
国生さゆり「バレンタイン・キッス」(1986)
新田恵利「冬のオペラグラス」(1986)「不思議な手品のように」(1986)
長渕剛「ろくなもんじゃねえ」(1987)
BOOWY「Marionette」(1987)
小泉今日子「木枯しに抱かれて」(1987)「水のルージュ」(1987)「キスを止めないで」(1987)
とんねるず「迷惑でしょうが・・・」(1987)「嵐のマッチョマン」(1987)「大きなお世話サマー」(1987)
桑田佳祐「悲しい気持ち (Just a man in love)」(1987)
南野陽子「話しかけたがった」(1987)
中山美穂「WAKU WAKUさせて」「50/50」(1987)「派手!!!」(1987)
安全地帯「じれったい」(1987)
今井美樹「野性の風」(1987)
鈴木聖美withラッツ&スター「ロンリー・チャップリン」(1987)

1988、1989年は、80年代が死に向って行く時代である。下手な自作自演でロックと称し悦に入る輩が急増し、歌謡曲は蔑視の対象に。パーティは終わり、壁は崩れ、ソ連は崩壊する。歌謡界は、嘘がばれ、硬派、リアリズム、シニシズムの世に変わっていく。90年代のDJによる拡大再生産時代へと移ろって行くのだった。
長渕剛「とんぼ」(1988)「激愛」(1989)
氷室京介「ANGEL」(1988)
COMPLEX「BE MY BABY」(1989)
浜田麻里「Heart and Soul」(1988)
山下達郎「GET BACK IN LOVE」(1988)
玉置浩二「キ・ツ・イ」(1989)
ザ・タイマーズ「デイ・ドリーム・ビリーバー」(1989)
ユニコーン「大迷惑」(1989)
レベッカ「One More Kiss」(1989)
矢沢永吉「SOMEBODY'S NIGHT」(1989)
氷室京介「SUMMER GAME」「MISTY」(1989)
THE BLUE HEARTS「TRAIN-TRAIN」(1988)
バービーボーイズ「目を閉じておいでよ」 (1989)
小泉今日子「Fade Out」(1989)
森高千里「17才」(1989)
Wink「淋しい熱帯魚」(1989)
今井美樹「彼女とTIP ON DUO」(1988)
南野陽子「吐息でネット」(1988)


というわけで、2007年の今から見た80年代の日本歌謡曲ベストテン。
ロック・サイド
①寺尾聰「ルビーの指環」(1981)
②大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」(1985)
③安全地帯「ワインレッドの心」(1983)「悲しみにさよなら」(1985)
④南佳孝「スローなブギにしてくれ」(1981)
⑤シャネルズ「ハリケーン」(1981)
⑥坂本龍一・忌野清志郎「い・け・な・いルージュマジック」(1982)
⑦玉置浩二「キ・ツ・イ」(1989)
⑧鈴木聖美withラッツ&スター「ロンリー・チャップリン」(1987)
⑨中島みゆき 「悪女」(1982)
⑩一風堂「すみれSeptember Love」(1981)
⑪山下久美子「赤道小町ドキッ」(1982)
⑫YMO「君に、胸キュン。」(1983)
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ポップ・サイド
①小泉今日子「半分少女」(1983)「渚のはいから人魚」(1984)「夜明けのMEW」(1986)「木枯しに抱かれて」(1986)
②舘ひろし「泣かないで」(1984)
③松田聖子「夏の扉」(1981)「天使のウィンク」(1985)
④斉藤由貴「卒業」(1985)
⑤中山美穂「クローズ・アップ」(1986)「WAKU WAKUさせて」(1986)「派手!!!」(1987)
⑥KUWATA BAND「BAN BAN BAN」「スキップ・ビート」「ONE DAY」「MERRY X'MAS IN SUMMER」(1986)
⑦サザンオールスターズ「ミス・ブランニュー・デイ」(1984)
⑧桑田佳祐「悲しい気持ち (Just a man in love)」(1987)
⑨杏里「CAT'S EYE」(1983)
⑩C-C-B「ないものねだりのI Want You」(1986)「Lucky Chanceをもう一度」(1985)
⑪松任谷由実「守ってあげたい」(1981)
⑫松山千春「長い夜」(1981)
⑬TOM★CAT「ふられ気分でRock'n Roll」(1985)
⑭とんねるず「迷惑でしょうが・・・」(1987)
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番外編
BOφWY長渕吉川ベストテン

①BOφWY「Only You」(1986)
②吉川晃司「モニカ」(1984)
③COMPLEX「BE MY BABY」(1989)
④長渕剛「ろくなもんじゃねえ」(1987)
⑤氷室京介「ANGEL」(1988)
⑥吉川晃司「サヨナラは八月のララバイ」(1984)
⑦吉川晃司「にくまれそうなNEWフェイス」(1985)
⑧吉川晃司「ラ・ヴィアンローズ」(1984)
⑨長渕剛「とんぼ」(1988)
⑩長渕剛「GOOD-BYE 青春」(1983)
⑪吉川晃司「RAIN DANCEが聞こえる」(1985)
⑫吉川晃司「すべてはこの夜に」(1986)

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by ichiro_ishikawa | 2007-10-12 01:46 | 音楽 | Comments(4)  

Commented by K本 at 2007-10-14 03:26 x
曲のタイトルだけでワクワクするから不思議。
談義してぇ。

Commented by おいにい at 2007-10-14 13:06 x
新田恵利つけ
Commented by ベイビー at 2007-10-15 16:35 x
そして僕は途方に暮れる、中学時代にヘビロテでした♪
Commented by uri at 2011-03-10 21:31 x
>1988、1989年は、80年代が死に向って行く時代である。下手な自作自演でロックと称し悦に入る輩が急増し、歌謡曲は蔑視の対象に。

確かにそうですよね。
ロックとは無縁の歌手や俳優がいきなりロック化することに違和感がありました。そういう私も、当時は歌謡曲=ダサいと思ってたんですが、今はこんなに素晴らしいジャンルはないと思います。
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