考えるヒント2の迫力


 「考えるヒント」シリーズは、ヒデ、後期の随筆風批評集で、肩の力の抜けた、極力平易な文章で書こうと意識された、比較的とっつきやすい文章が並ぶのだけど、それでも「2」は、相当難しい。
 言葉自体はとても簡明なのだけれど、対象が荻生徂徠、伊藤仁斎、ニュートン、デカルト、孔子、福沢諭吉といった偉い学者の魂なだけに、たとえば俺は、120回読んだけれど今でも毎回1ページ読むのに1時間かかり、ヒデとそれら学者らの魂の交感に推参したいという願いは、そううまくは行かない。
 いずれも、要は、“専門語は要らぬ、誰にも備わる常識だけをフルに働かせて事に処すことが大事だ、その緊張を途切れないようにすることだけが真に難しく、そして全てだ”、という主調低音に貫かれているようなのだが、自分なりにカバーして歌ったり、奏でようと思うと、細部にして全体でもある微妙なソウルが掴みきれていない為、どこかもどかしさが残る。
 きわめて精緻で微妙で不可解な人間の奥部にある秘密は、そうそう明かされない。だが、ヒントはすでに、ここにある。とりあえず、前文書き取りを進め、暗誦していく。

「考えるヒント2」
c0005419_11364434.jpg忠臣蔵Ⅰ
忠臣蔵Ⅱ
学問
徂徠
弁明
考えるという事
ヒューマニズム
還暦
天という言葉
哲学
天命を知るとは
歴史
常識について
1961年~64年の『文芸春秋』に掲載された批評集。歴史、学問、常識についての慧眼がここに。大批評「常識について」も圧巻。

by ichiro_ishikawa | 2008-04-11 03:24 | 文学 | Comments(1)  

Commented at 2008-05-03 22:00 x
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