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夏に聴きたい夏のポップソング〜日本の夏編

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 20代の頃は、冬一辺倒だった。ロシア文学・映画、イギリス音楽に強く惹かれていて、凍てつくような北風、曇天、ペチカのぬくもり、キリッと引き締まった街の空気、クリスマス……。何と言っても思索にはもってこいの季節である。地下室に籠って「中長期的にぶっとばす奴リスト」を製作していた人間にとって、「冬こそ我が季節」だった。寒さ、暗さを愛でていた。
 そんな人間にとって、夏はバカの代名詞と映った。海だ、ドライブだ、サークルだ、コンパだと浮かれ騒ぐ同級生とは一線を画したかった。
 それがどうだ、今は。
 夏大好き! 海大好き、ドライブうきうき、テニスやりてえ、南米、南欧行きてえ! 寒くて暗えの、大嫌い、気持ち悪い!
 人間こうも変わるものかといぶかるが、そういや、中2まで俺は、あばれはっちゃくだった。逆に17〜29までの「暗黒時代」が、無理してしかめ面を作っていただけなのやもしれぬと、ひとりごちた。いや、下手な分析はするまい。「本当の自分」なんてものはない。そも「自分」なんてものはない。

 なにはともあれ、夏は、80sサウンドがよく似合う。



c0005419_17471352.jpgおまえにチェックイン
沢田研二

(シングル 1982年)
82年の夏、「赤道小町ドキッ!」などとともにTVからガンガン流れていたこのポップソングは、小5の夏の象徴、つまり夏のイメージだ。歌詞は意味を考えたこともなかったが、35の今思うと、タイトルなど至極秀逸だ。作曲は大沢誉志幸。



c0005419_17475498.jpg彼女はデリケート
NIAGARA TRIANGLE (佐野元春、杉真理、大滝詠一)

(『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』1982年)
大滝詠一のプロジェクト。この曲は佐野元春。「出発間際にヴェジタリアンの彼女は東京に残してきた恋人のことを思うわけだ。そう、空港ロビーのサンドイッチスタンドで。でも、彼女はデリケートな女だから、コーヒーミルの湯気のせいでサンフランシスコに行くのをやめるかもしれないね」という曲前の語りがいい。続く80sサウンド丸出しのイントロがじつに夏。80s=夏、ということをいま発見した。



c0005419_17481897.jpg夏祭り
長渕剛

(1981年)
長渕剛といえば冬。あるいは晩秋。だが初期のフォーク時代、80sは春夏のポップソングも作っている。吉田拓郎の影響色濃いこの曲はギターのクリーンなアルペジオの流麗さと透き通るような長渕の声が秀逸。本ベストテン中、唯一のマイナーキー曲。夏でも哀しい、長渕。



c0005419_17484154.jpg田舎道
はっぴいえんど

(『HAPPY END』1973年)
夏というわけではないが、グワッと行く感じが夏!




c0005419_2185699.jpgあつさのせい
大滝詠一

(『大滝詠一』1972年)
夏のグルーヴ、ここにあり。ここも参照。



c0005419_17492437.jpgANGEL
氷室京介

(シングル 1988年)
高2の夏、BOφWY解散〜大腸炎の手術を経て、完全に洋楽へシフト、地下室にこもらんとしていた最中、放たれた氷室のソロデビューシングル。このドスの効いた、ハスキーな声からは、一生逃れられない。



c0005419_17494454.jpg渚のはいから人魚
小泉今日子

(シングル 1984年)
キュートなヒップにズッキン!ドッキン! 夏まで待てないズッキン!ドッキン! 勢いってすげえ。




c0005419_1750489.jpg夏の扉
松田聖子

(シングル 1981年)
「ザベストテン」の申し子、松田聖子は曲は大好きだったけれど、本人自体にはさほど興味はなかった。だが35のいま聴くと、このブッリコ歌唱、すげえ可愛い。曲はもちろん、色あせず。



c0005419_17502183.jpgサヨナラは八月のララバイ
吉川晃司

(シングル 1984年)
吉川といえば夏。四国から東京湾までバタフライで上京してきて以来、とくに80sは、ドラムにエコーばりばり、チョッパーベースぺきぺき、英語風アクセントでの日本語歌唱(英語まじり)、完璧なポップを展開している。夏だ。爽快このうえない。この時期の、スタジオ・ミュージシャン、特にギターの今剛、アレンジャーの大村雅朗等の先鋭的なシンセサウンドをフィーチャーした音創りのプロフェッショナルな仕事ぶりはすごい。ちなみに吉川は今でもシンバルを蹴り上げている。

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「夜のヒットスタジオ」で。動きすぎてカメラが追いつかない。
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「ザベストテン」で。今はなき六本木のWAVEからの中継。当時、地下のCINE VIVANで特集上映されていたと思しきゴダールのパネルの前で熱唱。



c0005419_17503853.jpgめ組のひと
ラッツ&スター

(シングル 1983年)
お前のニュースで、ビーチは突然パニック。男たちの心を奪うたびにお前きれいになってくね。



c0005419_17505548.jpg渚のカンパリ・ソーダ
寺尾聰

(『Reflections』1981年)
いま俺がAOR、フュージョンブームなのを知っているだろうか。知る由もあるまい。20代の時分は反吐が出るほど嫌悪していたAOR、フュージョン。おっさん臭くバブルな感じ、“軽チャー”、“ニューアカ”みたいなキャッチ(いまならさしずめ、“チョイ悪”)やマガジンハウスの雑誌に象徴されるような勘違いなおシャレ感が、全然ロックでなく、気持ち悪かった。だが、今なぜ聴けるようになったかというと、ジャズを通過したからだ。演者たち、70-80sのスタジオミュージシャンは、大抵ダサイのだけど、音だけを見る限り、あのバカテクが「良い」と感じられるようになってきた。寺尾聰のこのアルバムは、あの「ルビーの指輪」を収録している大名盤。どれも名曲ぞろいだ。AORである。詳細は、バンバンバザールの富やんこと富永寛之氏(g)のコラム(2005年10月23日(日)大人)を読まれたし。それ以上のことは書けない。



c0005419_17511288.jpg夏のイメージ
バンバンバザール

(『十』2005年)
「夏だったのかなぁ」「君のいない夏」(ともに『4』1999年収録)という傑作に見られる如く、バンバンバザールには夏が似合うのだが、ついに松田聖子やラッツをしのぐ夏のポップソングを作り上げた。80s歌謡曲テイストのグッドメロディ。夏のポップソングの金字塔である。蛇足だが、俺を地下室から引きずり出したのは、バンバンバザールだ。

by ichiro_ishikawa | 2006-07-29 17:54 | 音楽 | Comments(3)  

ジョニー・マーがやってくる

サマーソニック06のDJステージに出演するジョニー・マー Johnny Marr が、
8/11、東京・代官山のairというクラブでもDJをやるらしい。
もう少しでサマーソニックのチケッツを取ってしまうところだった、マーだけのために。あぶねえ、あぶねえ。
ザ・スミスがかかることは100%ないが、マーのことだから、モータウンのホーランド=ドジャーズ=ホーランドやゴフィン&キング、リーバー&ストーラーといった60sポップ、テレヴィジョン/トム・ヴァーレインやパティ・スミスといったNYポンク(北部なまり)、あるいはバート・ヤンシュやバーズといったグッドギターがかかるのやもしれぬ。「Be My Baby」とかかかったらどうする。

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チャーミング・マン

by ichiro_ishikawa | 2006-07-25 02:23 | 音楽 | Comments(0)  

2006年上半期 新アルバム ベストテン

各国のAll The Young Dudesからの投票をポイント換算して選出。
全員40〜50代。サイモンさんに至っては60代。
20代はともかく30代から誰も選出されない今の音楽シーンはどうだ。
日本人からひとりも選出されないというのもどうだ。
秀逸なレヴューは近日UP予定。




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by ichiro_ishikawa | 2006-07-12 04:25 | 音楽 | Comments(1)  

ジネディーヌ・ジダン

Save The Last Dance

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by ichiro_ishikawa | 2006-07-03 03:18 | 日々の泡 | Comments(2)