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バンバンバザール 地下鉄ライブ

バンバンバザール・ライブ
『メトロ・ミュージック・オアシス 10』

2007年1月19日(金) 東京メトロ銀座駅内コンコース「銀座のオアシス」

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 2004年から始まったというこの東京メトロ内・音楽ライブ企画は、これまで、ゴンザレス鈴木、矢堀孝一、菅沼孝三、新澤健一郎、音川英二、鼓童、西脇辰弥、土岐英史、高橋ゲタ夫率いるゲタイート・ジャズラティーノ、ゲタイート・デル・ソン、といったジャズ/フュージョン、ラテン、ブラジル、はたまたカントリーと、まあ、渋いというか地味なラインナップで来ていたところだが、これらのミュージシャンは「ジャズライフ」誌における常連アーティストたちで、例えば「ザテレビジョン」におけるSMAPみたいなものだということを知っておくのはいいことだ。
 それはさておき、10回目となる今回、バンバンバザールに白羽の矢が立ったわけだが、バンバンバザールは、何といっても根っこにジャイブ感覚があるわけで、下手な芸人よりよほど面白い話芸が見せ場の一つだった。そも一番最初にバンバンバザールを知った時、音楽よりも何よりもまず、MCというか、その「話芸」に惚れたのだった、ということを思い出させるに十分な粋なライブだった。ポカスカジャンも嫉妬する、そのベシャリは今回も冴え渡っていた。ハイライトは、「マリアッチ」の間奏、メキシコ関連単語50連発だったので、ここに羅列すべきなのだが、失念した。言い訳はするまい。メモを取るよりその場を楽しむ方を優先させた次第だ。録音なんて野暮なことも当然しておらん。
 今回のライブの特筆すべき点は、オーディエンスがバンバンバザールのファンとは限らないというところにあり、ファンでないところかライヴ客でもない、さらに通勤帰り、あるいはクライアント回りの最中といった、要するにバンバンライブとはまったく無関係な連中が相手というところだ。
 それに伴い、トーク内容と選曲が、一般大衆(a.k.a.ブタ野郎)向けになっているということだ。ファンに通じる、ある種マニアックなトーク、選曲を披露するということは、ある意味で易しい。気まぐれで、聞いてるのか聞いてないのか分からない、もっと言えば、バンドに関心を持っていない、さらに言えば、バンドを斜めから穿って見やがるような輩に向けて、トークや音楽を奏でるという状況ほど、厳しいものはない。
 そんな高いハードルを、バンバンバザールは易々とクリアしてしまう。「外タレか」という平均身長180cmにして、酸いも甘いもかみ分けた百戦錬磨の猛者であるバンバンバザールにとっては、ハードルですらなかったのやも知れぬ。
 ライブ後は、いす席の周りには、これまでバンバンとは縁の無かったような連中でごった返し、CDが飛ぶように売れ、サイン会も盛況。実に有意義なイベントであった。すわ、メジャーブレイクも間近か!? と思わせる、バンバンバザールにとってターニングポイントになるであろうライブであったことは間違いない。

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1st stage (16:20-17:10)

1.君微笑めば
('04年『夏はあきらめた』収録)
2.ニューオリンズにて
('94年『リサイクル』、'01年『スゲ・バン・バ!』収録)
3.月光値千金
('94年『リサイクル』収録)
4.恋はねずみ色
('05年『十』収録)
5.彼女待ってただけなのさ
('94年『リサイクル』、'99年『4』収録)
6.新宿駅で待ってた
('94年『できました』収録/'00年シングル)
7.ハッとして!GOOD
('80年 田原俊彦/作詞・作曲:宮下智/'04年『夏はあきらめた』収録)
8.小さな思い出
('67年サントリービールCM曲/作詞作曲:浜口庫之助)
9.明るい表通りで
('94年『リサイクル』、'05年『十』収録)
10.世紀の楽団
('94年『リサイクル』収録)

2nd stage (18:00-19:00)

11.スウィングしなけりゃ意味ないね
(bootleg収録)
12.プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー
('97年『歌は廻る』収録)
13.スウィート・ハニー・ビー
('99年『4』収録)
14.シュラ
('01年『スゲ・バン・バ!』収録)
15.恋人よ我に帰れ
('95年『できました』収録)
16.セーラー服と機関銃
('81年 薬師丸ひろ子 作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお/編曲:星勝)
17.銀座カンカン娘
('49年 高峰秀子 作詞:佐伯孝夫/作曲:服部良一/編曲:坂下滉)
18.家庭教師2003
('03年『ジェントルマン』収録)
19.マリアッチ featuring アントニオ・バンデラス、ペネロペ・クルス、ジェニファー・ロペス、中川政調会長、宗男、菅原道真
('05年『十』収録)
20.夏だったのかなあ
('99年『4』収録)
21.FRIDAY NIGHT エビフライ
('99年『4』収録)
22.明るい表通りで
('94年『リサイクル』、'05年『十』収録)

encore
23.<銀座駅長との茶番劇>
24.世紀の楽団
('94年『リサイクル』収録)

by ichiro_ishikawa | 2007-01-22 23:50 | 音楽 | Comments(1)  

カウントダウン・マガジン vol.7

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 ロックな女。というと語義矛盾を感じる程、ロックというのは男特有のものだ。言うまでもなく、ここでのロックとは、音楽の形態ではなく、“居方”を指す。世界を見渡してみて、やはり女性でロックは少ないという事実に面接した。
ロックな女の条件とは、1.セクシー 2.かっけえ 3.ドラッギー 4.アルコホリック 5.ケンカがつええ 6.退屈するとちゃんと浮気する 7.ダンサブル 8.気違い 9.堕天使 10.フリーダム 11.ノーパン
 以上すべてを満たしつつ、かつそんな理屈を軽々と乗り越えて、傍若無人、破天荒に、中指立てて突き進む、愛すべきロックンロール・ビッチ、この10人。


6.
Chara(1991〜97)

c0005419_15404745.jpgデビューから、ストリート・スライダーズ土屋公平との991/2、『Junior Sweet』、「Duca」あたりまでのCharaは凄まじい。浅野忠信と結婚してしばらくは、ロックだったが、子供が生まれてロックじゃなくなったのが残念。母性愛が目覚めるとロックは死ぬ。

5.
山下久美子(1980〜88)

c0005419_15405997.jpg布袋寅泰を見い出し結婚して2年間、最強にロックだった。その様は布袋と松井恒松、ルースターズ池畑潤二を従えたライヴアルバム『Act Less』『Stop Stop Rock’n’Roll』に凝縮されている。BOφWYの「ダウンタウン・シャッフル」(’86年『Beat Emotion』収録)の「Busy !」の声を聴いただけでもその凄さはわかろうというもの。

4.
キム・ゴードン(1981〜)

c0005419_15411262.jpgパティ・スミスと結婚するためにニューヨークに出てきたサーストン・ムーアがパティ・スミス以上に強烈なロック女を発見、結婚に至った、その人。もはやかなりの年にもかかわらずボディ・コンシャス的ミニを身に纏う姿も秀逸。デザイン方面に手を染めるなどサブカル的な動きをしても、ロックでいられるその居方はすげえ。

3.
ポーリー・ジーン・ハーヴェイ(1991〜)

c0005419_15412518.jpg素晴らしいギターを鳴らす希有な女。ブスなのに露出趣味高く、アーティスト的な位置に行ける実力がありながら、ロックで居続ける。リズム&ブルースの土感覚が根底にあり、情念的でありながらクール。なによりその音楽の精度の高さが、凡百のパンクねえちゃんと一線を画す。

2.
コートニー・ラヴ(1989〜)

c0005419_15413874.jpgカート・コベインが惚れた女。コベイン死後、娘・フランシスを女手一つで育てるが、愛情はともかく、やはりフランシスは2の次、ロックという性癖から逃れることは出来ていない。モニターに片足を引っかけ、ノーパンでギターをかき鳴らしながらうなり声をあげる姿に、世界は悲鳴をあげた。c0005419_17391087.jpg

1.
Lovefoxxx(2003〜)

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彗星のごとく現れたブラジル産ロックの女王。やっている音楽はエレクトロ・ポップであるが、そんなことはどうでもいい。一挙手一投足がロック、遂にコートニーを超えるロックな女が登場した。


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CSS (Cansei de Ser Sexi) live at Shibuya DUO
16th Jan. 2007

1.CSS SUXXX
2.ALALA
3.FUCK OFF IS NOT THE ONLY THING YOU HAVE TO SHOW
4.MEETING PARIS HILTON
5.THIS MONTH, DAY 10
6.ALCOHOL
7.ACHO UM POUCO BOM
8.OFF THE HOOK
9.ART BITCH
10.MUSIC IS MY HOT, HOT SEX
11.LET'S MAKE 'N' LISTEN TO DEATH FROM ABOVE

encore
1.PATINS
2.PRETEND WE'RE DEAD (cover song of L7)


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by ichiro_ishikawa | 2007-01-15 00:14 | 音楽 | Comments(1)  

セクシーでいることに疲れちゃった


 正月は、35年間そうしてきたように、例によって「まったく何も」していなったわけで、それこそただ空(くう)を見つめるばかりで、TVすらつけなかったわけだ。
 だが三が日も終わらんとしていた深夜、ふと、TVをつけると、第8チャンネルで「大人の日本史」なる、昔の「カノッサの屈辱」的な番組がやっていて、これがなかなかどうして面白く、4:00頃までつい全部観てしまったのだけれど、そういや正月は「竹山プロレス」などの企画が秀逸だった「お台場お笑い道」も良かった。07年は年男、竹山の跳躍に注目だ。が、本稿ではそんなことが言いたいわけではない。「深夜のバラエティってたまに結構おもれえのな」と一人感心しながらマリファナを一服し、シャワーを浴びて、寝室に戻ると、つけっぱなしになっていたTVから、天気予報か何かのバックでPVが流れ始めた。くだらねえ青春芝居みたような日本の文系ロックバンドに閉口してスイッチをオフにしようとした矢先、「ははーん」と薄笑いを浮かべてしまうPVに出くわしたのだった。

 近年「Don't Trust Under 30」傾向にあった俺が、若いポップバンドに惹かれる、なんていう現象は20年ぶりぐらいで、自分でも驚いた。否、おでれえた。「もう眠る」という予定を急遽キャンセルすると、離れの書斎に飛び込み、Power Mac G4を立ち上げ、ファイル共有サイトですぐさま音をダウンロードし、All Music Guideでプロファイルを調べ、You TubeからそのPVを落とした。

 それは、Cansei de Ser Sexy(セクシーでいることに疲れちゃった、という意味)、略してCSSなるブラジル・サンパウロで'03年に結成された男女6人組(女5男1)バンドのデビュー作に収録されている曲「Let's Make Love and Listen to Death From Above」歌詞)。
 レーベルは、ナヴァーナ、サウンドガーデンからセイント・エティエンヌまでを手がけてきたアメリカの老舗インディー・レーベル、SUB POP。終始ピコピコ鳴っているチープな音が印象的なエレクトロ・ポップだ。
 カントリーとかフォーク、ジャグ・バンド、戦前のブルーズやビバップ、あるいは黒人のR&B、ソウルしか聴けない俺とは、ほとんど相容れないはずのエレクトロ・ポップだが、実は俺は、エレクトロは大好きで、テクノはたまに聴きたくなるし、特に最近は、リアルタイムにおいては嫌悪していた80sパワーステーション、AOR、フュージョンなどにも積極的に触手を伸ばしている次第なので、そんなに意外な流れでもないのであった。
 そんな言い訳をするまでもなく、ジョイ・ディヴィジョン〜ニュー・オーダーを彷彿させる拙劣ギターに、クールでコケティッシュでポップな歌もなかなかいい。だが、最も惹かれた部分はというと、メンバーのルックスだ。
 そのPVの前は、日本人のものが流れていたし、初めにボーカルを観たときは、英語で歌っているものの彼女が黒髪だったせいもあり、サブカル好き日本人バカ女と見紛うて、うんざりしかけたが、イントロが引っかかったのと英語がちょっとなまっているとはいえあまりに流暢なのでしばらく観ていると、まずドラムが顔の長いブロンド女で、ギターがなんと3人もいて、一見ぶさいくだが実は美人なフレンチ気違い系女優みたいな女、黒髪&天然巻き毛のラテン女に、ジョー・ペリー似のネッカチーフ女、ベースはひげのラテンオヤジという、個性的なメンツに「おっ、欧米だったのか」と気づいた。各人のダンスがこれまたクールで、いきなりかなりキャラクターが立っている。ボーカルはすでにカリスマ性に満ち、これは天賦の才を備えていると見た。前述した通り、彼等CSSはブラジル人バンドで、クールはクールでも、やはりアメリカやイギリスとは異なるラテン・クール・ビューティーと言いたい気に駆られる独特のオーラを出している。ブラジルというのがでかい。

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 16〜17の少年じゃあるまいに、PV一発でやられるなんていう経験が激レアなので、思わず興奮して新年一発目に駄文をしたためてしまった年男の俺。今年はこんなブログなんてやめて、「ヘラルド・トリビューン」とかに発表していく。さらにJulie Electroの新作に加え、原作・俺/画・左三四郎(from 四人楽団)による新作マンガもリリース予定。

by ichiro_ishikawa | 2007-01-04 05:30 | 音楽 | Comments(2)