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仕事とオレ

 1ヶ月以上、更新が開いたが、その間でも、毎日200人近い訪問者がいたというのは、驚きだ。おそらく、その中の固定読者は30人ぐらいであろうと見ている。分かっている奴、というのは、まあそのぐらいだろう。
 ただ、「池田晶子」で検索してここにたどり着く人がかなりいるようで、こればかりは恐縮だ。俺の思索の深度は彼女のそれには遠く及ばないから。さらに、「小林秀雄」の検索で来られる場合も多い。これは恥ずかしい。俺が小林秀雄のエピゴーネンだと、分かる人には分かってしまうから。

 自分を無闇に痛めつけるのはやめよう。話を戻すと、更新が開いた理由、それはズバリ、仕事にかまけていたからで、ここ1ヶ月、仕事以外の行為はほとんど何もしていなかったに等しい。毎日数時間を読書と音楽・映画鑑賞にあて、ぼんやり散歩も日課、さらに1日8時間の睡眠プラス、シエスタをとらねばうまく稼動しない俺にとっては、激動の1ヶ月であった。まあ、忙しかった、と普通に言ってしまってもいい。それ自体は、大したことはない。

 要は、思索をしていなかった。だから文を書かなかった。書く、イコール思索、思索イコール書く、というのは周知の公式だが、仕事(お仕事)をしているとモノを考えられない、というのは困ったものだ。あるいは、モノを考えると仕事ができない、と言い換えてもよい。つまり、仕事をしすぎるとバカになる。ただ、思索の結晶がこんなブログでの駄文ならば、思索なぞせんでバカでも仕事に勤しんだ方がよほど人のため、そして何よりお前のためだ、という親切かつ至極正論の忠告に耳を塞ぐつもりはない。

 仕事とは、常に実地である。行動である。戦場である。そこには抜き差しならぬ切った張ったがある。状況というやつがのっぴきならぬ態で常に現在に突き刺さっており、仮面を終始とっかえひっかえしながら、芝居を続けなければならない。ステージを降りてもパパラッチが待っている。オフにはまたオフの仮面をあつらえる必要がある。
 目の前の敵をひとりひとり殺していくだけだ。そこでは、いかに早く、多くの人を殺すかだけが重要だ。何のために殺すのか、殺人は果たして善か悪か、強欲な高利貸しの婆を殺すのは善か、そも生きるとは何か、などと思索しているウスノロは、戦場には要らない。

 「地獄の季節」を優雅に噛み締めているヒマがあれば「日経ビジネス」でも読むがいい。
 「死とは何か」を考え抜いて「分からないと分かった」奴よりも、「何が売れるか」を考え抜いてうそでも何らかの答えを見いだした奴の方が偉い。
 ただ、やはり、前者の方が、「本質的に面白い」人間だと思うし、どんな状況でも常に前者でありたいと願ってしまうのがつらいところだ。肘は肩より上には上げず、足は肩幅より広くは開かないと決めている人間を、本能的に目指してしまうのも、つらいところだ。

 何はともあれ、近日中に本ブログで思索していく予定のものを述べてみる。
●ボブ・ディラン復刻DVD「ドント・ルック・バック」
●スタックス復刻CDボックスセット
●チャーリー・ブラウンの凄さ
●ピーター・バラカンの趣味
●ロッキング・オンとミュージック・マガジン、あるいはブルース・インターアクションズ
●空前のジャズブーム到来
●福田和也の凄さについて
●文筆活動とは
●スピーカーとアンプ
●文学と俺
●ハワイと俺 c0005419_16202763.jpg

by ichiro_ishikawa | 2007-06-23 04:19 | 日々の泡 | Comments(4)