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エセー「東大と明大」


 最近は東京大学となりでゴトシをしているため、近隣の喫茶店に行くと東大生と思しき輩どもが多くいる。きゃつらは一様に風采が上がらず、おとなしく、覇気がない。静かに歓談などしながらお茶をすすっている。
 隣町の御茶ノ水にもよく出向くが、その辺りは明治大学の学生と思しき輩どもが多くいて、きゃつらは逆に、なかなかお洒落で、常に騒々しく、「うお~!」とか「キャハハハハ!」とか威勢がよい。
 民間企業の社長は明大卒業者が多いらしく、そうした明るさ、元気のよさというのは出世する大きな要素だということは、なんとなく実感している。
 俺は1985年から言っているようにどこにも属さないΦだから、それら全体を俯瞰できるのだが、やはり東大生のほうに好感を持ってしまう。表向きは、明日なんか来なきゃいい、みたいな態度で、死んだ魚のような目で日々を送る彼らを見ると、生きる希望、すなわち死んでもいい理由がわいてくる。世の中、捨てたもんだということがはっきりしてきて、よろしい。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-31 02:41 | 日々の泡 | Comments(0)  

エセー「ケン」


 ギャンブル用語で「ケン」という言葉がある。
 「ケン」は「見」で、例えば麻雀では、流れが悪い時などに場を一旦離れ局を見ていること、競馬では難解なレースなど馬券を買わず見送る事を言う。パスということだ。
 今俺は、この難解の極みたる人生をケンしているわけだが、ケン自体も生きることに含まれるので、あ、人生はケンできねえつけ、ということを思い知っている。
 ケンしている間、この俺を誰かが生きてくれる、そういう商品が開発できれば売れるな。

 

by ichiro_ishikawa | 2010-03-29 22:48 | 文学 | Comments(2)  

エセー「四の五の言う」


 日本には歌壇という、ちょっと特殊な世界がある。
 そこでは70代が主戦力で、80代はベテラン、90代以上は先生クラス、下はというと、60代はまだ青く、50代などは青二才もいいところで、40代などは赤子同然、お坊ちゃん、お嬢ちゃんと呼ばれてしまう。
 それがロックの世界だと、10代が助走、20代が主戦力、30代だともうベテランで、40代は大御所、50を超えるともう引退かプロデューサー的な位置に落ち着く。
 各界に於いて、活躍する年齢というものはかくも異なる。

 俺は何処にも属さないφであるから、それらを静観することができるのだが、要は、常に生き生きとした嗜好を有し、常に溌剌たる尺度を持ち、いつも過不及があり、いつも変わっている現実に即して、自在に過たず判断することだけが重要だ。四の五の言わず、生きる、ということだ。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-29 22:36 | 文学 | Comments(0)  

エセー「生きての感想」



 今ここにじっとしているだけで、すでに様々な障害物があり、ちょっと動こうものなら、その数は数倍となるわけで、さらに人間という不安定の最たるものの間、いわゆる、世間で暮らそうものなら、その矢継ぎ早に現れる障害の前で途方に暮れてしまうのも詮無い話だ。どうやら、その障害をどう捉え、それにどう対処するかが人生の工夫で、すなわちどう生きるか、ということやもしれない。
 人生を嘆く人はその抵抗をすべて災難と見なす人で、楽しむ人は、ピッチャーの投げる球が難しければ難しいほど燃えるバッターのように、抵抗を克服する事に喜びを感じられる人だ。
 大抵の人は、嘆く事もあり、楽しむ事もあり、といったところで、だからどうという事もないのだけれど、いずれにせよ、世に一つとして簡単に片付く問題はない、という事だけは確かだな。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-29 22:18 | 日々の泡 | Comments(0)  

エセー「静観報告100326」


 ドトールでいろいろ静観していると、結構みんな勉強していることに気が付く。向いの若い婦女子はなにやら外国語のテキストを繰っていて、はす向かいの男性は六法全書、隣のおばさんは校正の仕方的な問題集、逆隣のさえないオッサンは数読を開いて居眠りしている。
 何かに向けて上昇しようとする者、暇でしょうがない者、いろいろ居るが、たまに俺と同じように静観しているヤツがいて、そいつとはちょくちょく目が合って気恥ずかしい。「あ、あいつ静観してるな…」とお互い気まずい。
 いずれにせよ、それぞれがそれぞれの人生を歩んでいて、それぞれの生活がある。それらすべてを全部データベース化して俯瞰してみたいが、更新が大変だな。いや、別に俯瞰したくないな。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-28 22:08 | 日々の泡 | Comments(0)  

独白「詩について」


 最近、詩ブームが来ているが、あれら詩人、みんなかなり病気だな。詩を読んで満足するというのは、ある意味、同病相憐れむ、的な様相を呈している。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-27 23:54 | 文学 | Comments(0)  

エセー「小説と詩」


 小説というのは事件を書くが、詩は事件そのものだ、的な事をボードレールかアランかヴァレリーあたりが言っていたのをふと思い出し、出典を明らかにしようと思ったが見つからない。ネット検索しても多分表現が違うのか、見つからない。もしかしたら、俺が寝る瞬間に、思いついたのやもしれない。
 とまれ、最近、40も近くなるとてめえの資質みたいなものが徐々に明らかになってくるのを感じる。限界が見えてくるというネガティヴな言い方はすまい。どうも、まず小説よりも詩や批評、思想、哲学といった、「事象そのもの」に迫るものを好むし、小説はまどろっこしいと感ずる。そのまどろっこしさ、細部の執拗な描写こそが小説で、それが結局事象そのものに迫っているという点では同じなので、それはそれでずいぶん魅力で、体が小説モードになるときも多いが、おおむね、やっぱり帰ってくるのは、詩だ。これは体質というか、趣味嗜好の問題か。たぶんそうだな。
 ボブ・ディランが来日しているそうで、周りがやけに騒がしいが、どうやらギターを弾かないらしい。キーボードを演っているらしい。グダグダらしい。でも「あの」ディランをこんなに間近に見られるのは貴重だからいいらしい。街を歩くと、ほとんど公害とも言える音楽が勝手に耳に入ってくるからなるべく出ないようにしているが、こうした感想も、同類だ。勝手に入ってくる。チケットを取れなかったひがみではない。俺はライヴより、彼のラジオのDJを聴いている方が好きだ。あれは相当素晴らしい。英語の勉強にもなる。何を言っているのか必死に聴くからだ。なにより、かける音楽が素晴らしすぎる。ハリー・スミスとかアラン・ローマックス的な偉業だ。
 あとは、ボブ・ディラン歌詩集。ディランの詩はすげえいい。言うまでもないが、果たして言うまでもないか、いぶかる。どこがすげえかというと、リトム(リズム)がすげえ。あれはやはり、歌の詩だ。歌って気持ちいいか、みたいなところをおそらく最重要視している。そして芳醇な含みもある。語彙がいい。表現もいい。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-26 01:46 | 文学 | Comments(0)  

特集「芸術新潮が万葉集」


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 今年のはじめの雪降る夜、帰路途中で別れた俺の肩に小雪がパラ積もる後ろ姿を見た友人が、ハッと思い浮かんだという歌が、万葉集の最後を飾る大伴家持のこの歌だ。

  新しき年の始めの初春の今日降る雪のいや重け吉事

「重け」は「しけ」、「吉事」は「よごと」と読む。意味はまさに読んで字のごとし。
 新たな年の始めである今日という日の雪がつもるように、今年も良いことが重なるといいのに、という読みでいいはず。その友人は、その歌を俺に投げかけたという。
 万葉の和歌なり、そうした古人の想いが、今、新たにされる。古典の理想的な読まれ方だ。
 ただ歩いていただけで、それにひと役買う俺、38歳。いっそセレナーデ。

by ichiro_ishikawa | 2010-03-26 00:39 | 文学 | Comments(0)  

名曲「歌は終わった」


The Song Is Ended
Louis Armstrong with The Mills Brothers



君はどこかへ消えてしまったけど
僕の耳にはあのメロディが響く
時が過ぎて暮らしも変わったけど
僕の耳にはあのメロディが響く
月明かりの下で
いつもあの歌うたってた
君はどこかへ消えてしまったけど
僕の耳にはあのメロディが響く
The song is ended
But the melody lingers on
You and the song had gone
But the melody lingers on
The moon descended
And I found with the break of dawn
You and the song had gone
But the melody lingers on
There 'neath the light of the moon
We sang a love song that ended too soon
The song is ended
But the melody lingers on
You and the song had gone
But the melody lingers on

by ichiro_ishikawa | 2010-03-25 01:41 | 音楽 | Comments(0)  

名ブルーズ「Spoonful Blues」


Spoonful Blues by Charley Patton

by ichiro_ishikawa | 2010-03-25 00:28 | 音楽 | Comments(0)