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上半期の予実考察


元日に立てた今年の抱負は10年連続で「すぐやる」であつたが、夏至間近の今、ここ半期を振り返るに、「まあまあすぐやつてきた」と言へ、修正の必要はないが、いかんせん比較的好きなことばかりすぐやるため、嫌ひなことが溜まりがちだ。

結果、比較的好きなことは2〜3年先の分まで終はつてるが、嫌ひなことは明日締め切り分にもまだ手をつけてない、といふことが起こつてゐる。
したがつて下期は、
「(〆切順に)すぐやる」と改訂する。

しかしかうしたとき問題なのは、「〆切間近の大きなこと」と「〆切は先だがやればすぐ終はる小さなこと」の優先順位をどう見るかだ。
やればすぐ終はるならすぐやればよいが、小さなことでも量が増えれば中ぐらいにはなり、〆切間近の大きなことをやる時間を侵食しかねないとしたら。

では、かうしよう。
「(原則〆切順だが臨機応変に)すぐやる」


by ichiro_ishikawa | 2017-05-31 18:50 | 日々の泡 | Comments(0)  

英語の発音と俺


俺は英語音声学をかじつてゐるため、発音にはうるさい。といふか英語の発音に造詣が深い。

英語と日本語の最大の違ひは、英語は「母音と子音がそれぞれ独立して発語される」といふ事と、「単語単位、文単位で強弱がある」といふ点だ。
この二つの点は、日本語と実にえらい違ひである。この違ひの距離に驚く事が何をおいても、英語の理解への第一歩である。

とはいへ、これは蛇足で、今回の本題は発音である。
以下、研究発表。長くなる予感。電車が最寄り駅に着くまでに果たして書き終るか。


日本語にない英語の代表が、舌を歯で挟む「th」で、
「the」、「together」、「three」、「teeth」などであるが、これらはわかりやすい部類だらう。また、唇を上の歯で噛む「v」「f」なども、日本語にないといふ点で、わかりやすい。人口に膾炙するところだ。

また、母音が日本語は「あ」「い」「う」「え」「お」の五音なのに対し、英語は「あ」と「え」の間とか、かなりの数がある。確か二十数種ある。これも馴染み深い例だが、つまりこれはどういふことかといふと、日本語は「あ」と「え」の間の音がよしんば発音されたとしても、それが日本語である限り、1)「どちらかといへばどちら寄りか」と、2)「文脈」によつて、五音のどれかに当てはめて認識するといふことだ。逆に英語人は中間的な音も厳密に峻別して認識するといふことだ。この違ひが興味深い。同じ人間だのに。

たとへば、「魂(たましい)」と発語するとき、「ためしい」のやうに「ま」を若干「め」寄りに発語しても「ためしい」といふ言葉はないといふ文脈的判断が働いて、きつと「魂」と認識されるだらう。
日本語は母音に関してはかなりざつくりしてゐるといへる。

とはいへ、まだ蛇足で、本当はここから本題。

母音でミソなのは、「love」とか「cover」などの母音で、カナ表記では「ア」とする事が多いが、実際は「オ」に近い。つまり「ラヴ」でなく「ロヴ」、「カヴァー」でなく「コヴァ」の方が実際の音に近い。
試しにアイラヴユーでなく、アイロヴユーと発音してみると後者の方がグッとネイティヴぽいことが分かるだらう。

要するに、日本語でも一見あるやうに思はれる音が、実際は日本語とは全然違ふ、実は日本語には「ない」音である、といふことに気づくのは良いことだ。
といふのが、とりあへず今回の骨子である。

子音においてもそうだ。

日本人が誤解しやすいのがカタカナでもある英語で、その代表が「r」「l」だが、本当のことを言へば、それ以外も、すべて、日本語にはないのであつた。

ぜんぶあげると疲れるからやめるが、その代表は「t」と「k」だ。日本語のタ行といふのは変則で、ローマ字にするとよくわかるが、ta, chi, tsu, te, toのやうに、子音の規則がバラバラである。これには実は面白深いワケがあるのだが、また蛇足になるので割愛。

「た」というのは逆に英語にはない。英語では「ツァ」となる。舌先を上の歯裏につけてこすつてtの音を出し、そこにアの音を足すのである。「た」とは舌先の位置とこすらせ方、勢いみたいなところが異なる。

難関は、kだ。日本語の「カ」と英語の「ka」も全然違ふのである。英語のkは、うまく言語化できないが、口の奥の方で何かを起こしてゐる。その擦り方といふか勢ひみたいなものが日本語のkより、かなり強いのである。

l(エル)は比較的容易で、これはtの仲間で、舌先の位置はtと同じ上の歯の裏。それをラリルレロで出せばよい。
しかし、これが母音とセットならそれでよいのだが、冒頭で述べた通り、子音単独で繰り出す必要があるときがあり、それが厄介である。

たとへば、その最高峰がclubである。
kurabuではないのは無論、kulabuでもない。
klabなのである。このときのaは前述したloveのアなので、正確にはオに近く、あえて発音記号でなくローマ字で表記すれば、klobとなる。
最終形を便宜的にklobとしよう。

ここで問題なのは、子音単独のkとbだ。
まづbはbuとuをつけなければいいので、ブでもバでビでもボでもないブ、を出せばよい。なんなら無理に発語せず、両唇を閉じて、その瞬間少し開ければよい。
最難関は実は最初にある。
kとlの組み合わせである。口の奥と入り口界隈で、瞬時に高度な連携がなされなければならないのであつた。これは言語化が容易ではない。疲れさうだからやめておく。
これはworldといふ、r+l+dの子音三連打と並び、日本人には無理な発音単語ナンバーワンのひとつなのであつた。
逆に言えばこれがうまく発音できると俄然ネイティヴぽくなるといふ寸法だ。


といふわけで、まとめると、
t, s, kのやうな日本語にもあると一見見える音が、「実は全く別の音」であるといふことだ。
破裂や摩擦が大きいのである。日本語は穏やかだ。
狩猟民族と農耕民族の違ひ、大陸と島国の違ひは、言語の発音にも表れてゐる。

最後に、俺が発見した英語発語法は、
口といふかアゴをすこししゃくらせ気味に、猪木的な形に常にしながら発語すると、発音しやすいといふことだ。
おそらく英語人は口が引つ込んでいるから、舌と歯の間が短く、だから破裂させたり摩擦させたり、あまつさえ、舌を飛び出させたりもする(th)。
だから下顎をしゃくらせると、微妙に歯と舌の距離が短くなり、英語的な発音がしやすくなるといふワケだ。

以上。
















by ichiro_ishikawa | 2017-05-30 20:42 | Comments(0)  

1986 ポップ年表


1月1日 吉川晃司「キャンドルの瞳」
1月1日 新田恵利「冬のオペラグラス」 
1月21日 とんねるず「歌謡曲」
1月22日 渡辺美里「My Revolution」
1月28日 スペースシャトルのチャレンジャー号爆発事故。

2月1日 BOØWY「わがままジュリエット」
2月1日 国生さゆり「バレンタイン・キッス」 
2月3日 中森明菜「DESIRE -情熱-」
2月5日 中山美穂「色・ホワイトブレンド」
2月5日 本田美奈子「1986年のマリリン」
2月21日 おニャン子クラブ「じゃあね」
2月21日 チェッカーズ「OH!! POPSTAR」
2月21日 テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」
2月21日 吉川晃司『MODERN TIME』
2月26日 鈴木雅之「ガラス越しに消えた夏」

3月1日 BOØWYアルバム『JUST A HERO』
3月3日 BOØWY「夜のヒットスタジオDELUXE」出演(「わがままジュリエット」)
3月3日 BOØWY「オールナイトフジ」(「Justy」、「Miss Mistery Lady」、「わがままジュリエット」)出演。
3月21日 ラフ&レディ「背番号のないエース」
3月21日 吉川晃司「MODERN TIME」
3月21日 斉藤由貴「悲しみよこんにちは」
3月24日 BOØWY 青山スパイラルホールから「JUST A HERO TOUR」開始。
3月24日 少年隊「デカメロン伝説」
3月26日 荻野目洋子「フラミンゴinパラダイス」



4月5日  KUWATA BAND「BAN BAN BAN」
4月6日 BOØWY「勇気ある子供達が時代をつくる」出演(日比谷野外音楽堂)。
4月7日  NTV「歌のトップテン」放送開始。
4月8日 岡田有希子が東京都内のビルで飛び降り自殺。

4月9日 C-C-B「元気なブロークン・ハート」
4月10日 新田恵利「不思議な手品のように」
4月21日 TUBE「シーズン・イン・ザ・サン」
4月21日 おニャン子クラブ「おっとCHIKAN!」
4月26日 チェルノブイリ原子力発電所事故。
4月30日 小泉今日子「100%男女交際」
4月30日 長渕剛「夜のヒットスタジオDELUXE」出演(「Don't Cry My Love」)

5月1日 1986オメガトライブ「君は1000%」
5月2日 うしろゆびさされ組「渚の『・・・・・』」
5月2日 レベッカ「RASPBERRY DREAM」
5月4日 BOØWY 中京TV「5時SATマガジン」ROCK WAVE(名古屋港ガーデン埠頭)出演。
5月10日 国生さゆり「夏を待てない」
5月16日 中山美穂「クローズ・アップ」
5月28日 杉山清貴「さよならのオーシャン」
5月28日 とんねるず「やぶさかでない」
5月30日 BOØWY「いきなりフライデーナイト」出演。

6月5日 チェッカーズ「Song for U.S.A.」
6月7日 ドラマ「親子ゲーム」放送開始。
6月10日 荻野目洋子「Dance Beatは夜明けまで」
6月21日 吉川晃司「NERVOUS VENUS」
6月29日 FIFAワールドカップメキシコ大会でアルゼンチンが西ドイツを破って優勝。

7月2日  BOØWY 日本武道館で「JUST A HERO TOUR」ツアー終了。
7月2日 長渕剛「SUPER STAR」
7月5日 KUWATA BAND「スキップ・ビート」
7月5日 KUWATA BAND「MERRY X'MAS IN SUMMER」
7月10日 小泉今日子「夜明けのMEW」
7月15日 中山美穂「JINGI・愛してもらいます」
7月21日 山下久美子「GIRL-FRIEND」
7月21日 山下久美子「BOY-FRIEND」
7月21日 石川さゆり「天城越え」
7月21日 おニャン子クラブ「お先に失礼」
7月31日 BOØWY『“GIGS”JUST A HERO TOUR 1986』

8月2 -3日 BOØWY「第6回サマーピクニック」(玄海彫刻の岬・恋の浦)出演。
8月4日 BOØWY、吉川晃司、山下久美子、大沢誉志幸「ウォーター・ロック・フェス」(新宿 都有3号地)出演。
8月5日 とんねるず「寝た子も起きる子守唄」
8月5日 池田聡「モノクローム・ヴィーナス」
8月10日 BOØWY「ROCK'N'ROLL OLYMPIC'86」(スポーツランドSUGO)出演。
8月14日 石井明美「CHA-CHA-CHA」
8月21日 中山美穂「ツイてるねノッてるね」
8月21日 斉藤由貴「青空のかけら」

9月29日 BOØWY「B・BLUE」
9月30日 吉川晃司「すべてはこの夜に」

10月1日 山下久美子「SINGLE」
10月15日 チェッカーズ「NANA」
10月21日 山下久美子『1986』
10月21日 RCサクセション『the TEARS OF a CLOWN』
10月21日 とんねるず「人情岬」
10月24日 テレビ朝日「ミュージックステーション」放送開始。
10月22日 長渕剛 『STAY DREAM』
10月29日 荻野目洋子「六本木純情派」

11月5日 KUWATA BAND「ONE DAY」
11月6日 杉山清貴「最後のHoly Night」
11月8日  BOØWY『BEAT EMOTION』
11月11日  BOØWY石川厚生年金会館より「ROCK 'N ROLL CIRCUS TOUR」開始。
11月12日  BOØWY「夜のヒットスタジオDELUXE」出演(「B・BLUE」)
11月15日  BOØWY「オールナイトフジ」出演(「B・BLUE」、「BEAT SWEET」、「ONLY YOU」)。
11月19日 小泉今日子「木枯しに抱かれて」
11月21日 中山美穂「WAKU WAKUさせて」
11月24日 薬師丸ひろ子「紳士同盟」

12月3日 BOØWY「夜のヒットスタジオDELUXE」出演(「ONLY YOU」)
12月9日 ビートたけしフライデー襲撃事件。
12月12日 BOØWY「いきなりフライデーナイト」出演。
12月24日 BOØWY、吉川晃司、アン・ルイス「 MERRY X'mas SHOW」出演。


考察
・俺は中2から中3
・365日全て克明に覚へてゐる
・7月の総体の二回戦で敗退するまで俺はバスケしかしてゐない。だからそれ以前のものは実は後追ひ
・8月にスポーツブリバリ少年から文系へ転向
・原色カラフルから黒へと移行
・毎週のやうに名曲がリリースされる
・BOØWYと長渕と吉川ととんねるずの時代
・吉川はBOØWYとの交流によりアイドル路線からロック方面へとシフト
・ロックが1位になる時代
・BOØWYは『Just A Hero』と『Beat Emotion』といふロック史に残る最高傑作をリリース
・BOØWYは1986年前半と後半でガラリと変はる
・長渕は「親子ゲーム」と『Stay Dream』でキャリア頂点へ
・とんねるずはザベストテンで、つまらぬダジャレを連発してうるさい司会の松下アナを石橋が羽交締めにし、木梨はドロップキックを
・荻野目洋子は歌が上手い
・小泉今日子と中山美穂が好き
・中山美穂がピークでギラギラしてゐる
・小泉今日子のピークは85で86はしつとりしはじめた
・松田聖子が結婚で消え、中森明菜が王座に
・湘南爆走族とビーバップハイスクール
・おニャン子クラブの面々は俺よりちょっと年上
・新田恵利の音痴ぶりはヤバい。でも、何か良い


by ichiro_ishikawa | 2017-05-30 18:27 | 音楽 | Comments(0)  

氷室の秀逸歌唱、マニアックなベスト5


ポピュラリティをきちつとした形で獲得できるロックのアルバムを作りたいなと思つて制作に入つたソロデビューアルバム『Flowers for Algernon』で、1988年の大晦日に日本レコード大賞「最優秀アルバム賞」を受賞した氷室は、年明けの東京ドームにてソロとしての凱旋ライブを行つた際のMCで、「できれば歌唱賞もほしかつたけど…人生いろいろの島倉さんには敵わなかつたつてことで」とエスプリを効かせて語つてゐる。

超シングアロングな歌メロ、少年不良漫画を地でいくルックスと並び、氷室のワイルド&セクシーな歌唱力といふのがBOØWYが圧倒的ポピュラリティを獲得した3大要因の一つであるが、前述の氷室のセリフからうかがへることは、氷室自身がその歌唱力の高さを自認してをり、それがロック界は言はずもがな歌謡界全体においてもトップレベルであると自負してゐたといふことである。

基本的にはロックにおいて歌唱力といふのは重要ではない。といふのもまづ歌メロといふものがロックにおいては不要で、それよりもギターのフレイズだつたりリフ、音色が問はれるもので、ボーカルはむしろそのギターとの絡み、合ひの手的な意味合いしかない。あるひはシャウトである。
だからロックといふのは本来マニアックなポップミュージックで、このマニアックとポップのせめぎ合ひが魅力なのであり、女子供を巻き込む圧倒的ポピュラリティを獲得することはさうさう起こらず、勢ひ地下活動が多くなるのだが、稀に歌メロや歌唱力をも伴つて勝負してくるミュージシャンが出てくる。いふまでもなく超絶グッドメロディと3人のボーカリストを擁したビートルズがその最たる例であるが、BOØWYの凄さ、真価とは、その土俵に立つて勝負して、かつ結果を残したといふことである。


とはいへボーカルは、身体の経年劣化といふ必然に抗えない宿命を背負つてゐて、氷室のボーカルのピークは81〜96年(21〜36歳)、特に86〜87年(26〜27歳)であるが、その頃の、数多ある凄さの中でも特筆すべき特徴の一つは、後年出なくなつた地声のままの超ハイトーンと、歌い出し直前、間、直後の息使いのワイルド&セクシーさである。

前置きが長くなつたが、といふことで氷室の歌唱力、マニアックなベスト5を以下にまとめん。


第2位
「Don't Ask Me」0:42、1:44、2:37
「♪ You ask me what I want, darlin」のオーバーダビングによる氷室ひとりハモりの上部。
(布袋といふ説もあるが氷室だと思ふ)

ハモりの音楽理論に疎いので正確に記せないのがもどかしいが、主旋律のオクターブ上かその少し下かを、押さえた超ハイトーンで、サビの前半部だけハモつてゐる。これがシビれる。
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第1位
「Fantastic Story」0:48
「♪ Fantastic Story」の「ry」のあとの息。

無理に近似値として文字化すれば、「Story-ahっ」の「y-ahっ」がだいぶワイルド&セクシー。
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by ichiro_ishikawa | 2017-05-23 09:24 | 音楽 | Comments(0)  

釣り受け取りの攻防


現金主義に転向して以来、店のレジにて現ナマを取り引きする事態が当然増えてゐるが、店員により釣りの渡し方がなつてゐる奴となつてゐない奴がゐることに気づかされる。

札と小銭を同時に我が手のひらに置かうとする輩が多いのには閉口だ。
こちらの財布は通常、札と小銭の収納場所が異なるため、せつかく手に乗せてもらつても、一旦トレイに置き直し、札、小銭に振り分けて順番に入れていくといふ作業を行うことになる。ある程度の時間はかかつてしまふが、レジを退いてから脇などでゆつくりやるといふ事はしない。後ろに他の客が控えてゐても、これはやむを得ない。悪いのは渡し方が下手な店員だ。

一方、気の利く店員だと、まづ札を渡してこちらが収納するのをみはからつてから、次に小銭を渡してくれる。
これだと最短時間でことが済むのである。

したがつていつも支払いの場面において、こやつはどう来るか、とドキドキするのだが、今日の某ファミレスにおいては、後者であつたので、安堵。

したのもつかの間、小銭を渡してくれたあとに、「レシートです」と言ひ放つたのであつた。
レシートは無論、札扱ひ。再び札入れを開き、レシートを収納するといふ無駄なアクションが発生してしまつた。
受け取りしな、レシートは札と一緒にくれよ、と苦言を呈したくなつたが、「チッ、細けえな」と舌打ちされやうものなら、一触即発の事件に発展する可能性もあつたため、グッと堪へた次第だ。



by ichiro_ishikawa | 2017-05-18 14:06 | Comments(0)  

作る奴が一番偉い


作る奴が一番偉いと思つてゐる。
作ることは、選ばれた人にしかできない。
そして作るとはきはめて孤独な営みだ。
作る人間は作るのに忙しいから余計なことを言ふ暇がない。黙つてゐる。

かうした複雑な世の中になると、作らせたり、作つたものを届けたり、宣伝したり、管理するといつた、作る前後を担ふ者たちがたくさん出てきて、それぞれに高いスキルは必要だが、とはいへ所詮小判鮫、漁夫の利目当てで、極端に言へば誰にでもできることだ。

それだのに、どうも彼奴らが幅を効かせすぎである。さもてめえが最重要といつたツラで世を跋扈し始める。偉さうになつてくる。
偉ぶるといふのは本当は偉くないからこそで、だからぶるのだが、それとセットで、作る人間を下に見るやうになるのはいただけない。

作る人間が一番偉いのだ。作らない我々はその小判鮫だ。そのことを確り認識してゐたい。



by ichiro_ishikawa | 2017-05-18 09:04 | Comments(0)  

「昨日はどこで寝てたんだ?」再考


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ニルヴァーナの「where did you sleep last night」
は『MTVアンプラグド』(1994)の最後を飾る曲で、レッドベリーのカバーだが、そもそのレッドベリーもアメリカン・トラディショナル・フォークソングのカバーで、「in the pines」などのヴァリアントも多く存在する。原曲は伝承歌である。

D-G-F-A-D、三拍子8小節の繰り返しといふおそらくは史上最もシンプルな楽曲のひとつだが、ここにポップミュージックの全てが詰まつてゐる。

アメリカン・トラディショナル・フォークソングは、ポップミュージックの大源流で、ブルーズ、フォーク、カントリー、ジャズ、ロックンロール、ポップスなど全てのポップソングは、そこに通ずる。

エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、ビートルズ、ストーンズといふ50〜60sのロック4大種牡馬は言はずもがな、デイヴィッド・ボウイ、エルヴィス・コステロ、ソニックユース、R.E.M.、U2、そしてニルヴァーナといつた、要は「残るロック」は全てそのヴァリアントと言つてよい。
日本文学における万葉集のやうなものだ。
ニルヴァーナのやうにプラグを抜くとそれがよりあらはになる。前述以外の曲も全てアメリカントラディショナルフォークソングだと分かる。グランジとかオルタナティヴといふのは時代のラベルに過ぎない。

そのヴァリアントの豊富さが伝へるやうに時代時代によつて曲の素材は変はるやもしれぬが、人間が生まれて生きて死ぬといふ形式が変はらない以上、その本質や内容も古来変はらない。
言ひ方、歌ひ方、奏で方で決まる。






by ichiro_ishikawa | 2017-05-15 20:51 | 音楽 | Comments(0)  

氷室×布袋の化学反応の代表曲は「Fantastic Story」


BOØWYの凄さは、布袋のポップを氷室があの声で歌ふといふことと、氷室の曲を布袋がアレンジするといふこと、にある。またそれがわづか6年間の出来事であり、爾後そして今後、未来永劫あり得ないといふところに価値が生まれてもゐる。

前者については布袋のソロ曲をもし氷室が歌つたら…といふ想像で容易に得心できるところであらう。
ここでは後者、氷室の曲を布袋がアレンジするといふこと、について少し考へてみる。

まづ、データとしてアルバムごとの氷室楽曲を一覧してみよう。

『Moral』(1982)
16、School Out、Give it to me、Elite、Rats、Moral、Out!!、Dakara

『Instant Love』(1984)
Funny Boy、Oh! My Jully Part 2、Symphonic

『BOØWY』(1985)
黒のラプソディー、唇にジェラシー、CHU-RU-LU、ハイウエイに乗る前に、Cloudy Heart

『Just A Hero』(1986)
PLASTIC OCEAN、わがままジュリエット、ミス・ミステリー・レディ (Visual Vision)

『Beat Emotion』(1986)
Noise Limitter、Don't Ask Me、Sensitive Love

『PSYCHOPATH』(1987)
PSYCHOPATH、Celluloid Doll、Fantastic Story

かうしてみるとBOØWYの中でも渋い曲がズラリと並んでゐることがわかる。噛めば噛むほど味の出る類である。ライブやベスト盤の定番曲は少ない。「Give it to me」、「ハイウエイに乗る前に」、「Cloudy Heart」、「わがままジュリエット」の4曲だけだ。総数からするとかなり低い率であるが、人気1、2を常に争う「Cloudy Heart」、「わがままジュリエット」という2曲のバラッドが氷室楽曲であることから、BOØWYの楽曲面への貢献度といふ点でも氷室の存在感は大きく、これが、氷室が単なる歌い屋に収まらない点で、のちのソロの充実にもつながる。

ざつくりとした特徴を言へば、前中期はマイナー系フォーク色が強く、後期はサイコパセティックでセンシティブである。

かうした氷室楽曲が佳曲揃いであるのは、布袋のギターフレイズ、およびアレンジが相当効いてのことではないか、といふのが本稿の骨子である。

布袋のアレンジ具合といふのは、闇流出してゐるデモテープと実際のアルバム収録曲を比べてみるのもいいのだが、それよりも氷室のソロの曲との比較がよいと思ふ。
ここでは、特に最終アルバム『PSYCHOPATH』に注目したい。『PSYCHOPATH』のB面の後半に集中して氷室楽曲の3曲は配置されてゐる。後期ビートルズのやうに、布袋と氷室がくつきり分かれてゐて、解散の予兆がプンプンしてもゐることは興味深い。

『PSYCHOPATH』は1987年秋のリリースで、氷室のソロ第一作『Flowers For Algernon』は翌1988年秋に早速放たれた。つまり両作は、ほぼ同時期の作曲といつてよい。

実際『PSYCHOPATH』後半の氷室楽曲は『Flowers For Algernon』の世界である。『Flowers For Algernon』に入つてゐても遜色ない。しかし決定的に違ふ点がアレンジとギターのフレイズである。

氷室はBOØWYの後半、シーレやクリムトといつたウィーン世紀末画家やヨーロッパ系アートフィルム、そしてアートディレクターの永石勝氏からもらつたダニエル・キイスの小説『Flowers For Algernon』といつた作品、作者を通し、人間の狂気や精神世界への深い傾倒を見せてゐて、『PSYCHOPATH』後半の氷室楽曲からはさうしたセンシティブな面がうかがへる。

そしてBOØWY最後の氷室楽曲「Fantastic Story」である。これは『Flowers For Algernon』でみられる氷室節全開なのだが、布袋のギター、アレンジがBOØWYの全楽曲のなかでも白眉なのであつた。イントロ、歌のバッキング、間奏を注意深く聴きたい。氷室の地味で暗い世界をBOØWYとして昇華させる時に布袋が全力で振り絞ったのが、この「Fantastic Story」のギターフレイズとアレンジである(松井恒松のベースフレイズも素晴らしい)。
この布袋アレンジが、「Fantastic Story」を、『Flowers For Algernon』の世界でありながら完全にBOØWY楽曲たらしめてゐるのである。つまりは、氷室の神経症的なセンシティビティに触発された、繊細で屈折したポップ感である。

このやうな前へ前へ出る才能と才能の化学反応がバンドの魅力で、それが最大の形で発揮されたのがBOØWYであつた。
100%布袋を聴きたければ布袋ソロ、100%氷室を聴きたければ氷室ソロを聴くことで存分に純度100%のそれぞれを堪能できる。
氷室と布袋といふ今となつては還らない奇跡の一瞬が捉えられたBOØWYを聴きたければBOØWYを聴けばよい。当たり前のことだが。


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by ichiro_ishikawa | 2017-05-11 20:04 | 音楽 | Comments(0)  

キャプテンビーフハートとモリッシー


Apple Musicで数万曲の全曲シャッフルをしてゐるのに、なぜか執拗にキャプテンビーフハートとモリッシーだけが交互にかかるというバグ(?)が発生。さすがに気持ちが悪くなつてとめた。

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by ichiro_ishikawa | 2017-05-08 22:41 | 音楽 | Comments(0)  

サイバーエージェント藤田晋


サイバーエージェント藤田氏は、
いつ見ても麻雀打つてるな。
Abema TVの麻雀は意外とレベルが高く、
ついずつと観てしまふが、
ほんと時間の無駄で迷惑だ。得るもの無し。

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ツモが悪くイラつく藤田氏。

by ichiro_ishikawa | 2017-05-08 22:26 | 日々の泡 | Comments(0)