直感「文学とロック」


 朝日新聞が夏休み読書特集としてロックファンの視点で文学をみる記事を掲載していた(8/15付け朝刊)。
 ミュージシャンでは、サンボマスターのボーカル&ギター、音楽評論家・湯浅学、乙女派文筆家・嶽本野ばらなどが、取材を受けている。

 文学好きにしてロック好きの俺にこそズッぱまりの企画だと、素人は思うだろう。
 だが、俺にとってこの企画は不快極まりなく、毎週切り抜いている当読書欄、この日ばかりは捨てた。おそらくこういう人は多いはずだ。
 軽薄な、今風の言葉遣いで、切り込むプロデュースが、さむざむしい。次のような見出しだけで、嘔吐しそうだ。

 賢治の詩集、乗りやすい
 井伏鱒二やばいでしょ
 リズムチェンジは句読点で
 「坊ちゃん」はパンク

 なぜ、音楽、ことロックというと、こうした若者言葉になり、軽薄なノリ重視のトーンになるのか。
 「文学は、一見高尚で敷居が高く感じるかもしれないけれど、こうしたロック、ポップの人がハマるとおり、実は若者にこそ身近なもの、すごくポップなものなんだよ」、と示したいのだろうか。しかし、これが、まったくの逆効果。
 ロック、イコール反抗、非体制的な解釈が凡庸、浅薄にすぎると同様、ロック、イコール、いきがった軽薄なノリというイメージに当て込むのも、相当、人生の手抜きだ。

 とまれ、ロックは文学とか言ってはダメだし、文学もロックとか口走ってはならない。

by ichiro_ishikawa | 2010-08-15 18:20 | 文学 | Comments(0)  

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