リッチー・フレイのボーカルの艶

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バッファロー・スプリングフィールドの、他のバンドにはない魅力とは、スティーブン・スティルズのR&B、ニール・ヤングのリリカルなフォーク、そしてリッチー・フレイのカントリーバラッド、そこにジェームズ・バートンやジャック・ニッチェなども加はり、これらが一体となつて、アメリカンポップミュージックの集大成としてのエレクトリックサウンドのロックを奏でてゐるといふところだらう。
奥が深く切り口が多様で何度聴いても飽きることがない。

そんな多彩な要素の中でいまのヒットは、リッチー・フレイ(大滝詠一はレコード会社表記のフューレイでなくフレイと発音してるので真似する)の艶のあるボーカルである。
大滝詠一のラジオ「GO! GO! NIAGARA」でのバッファロー・スプリングフィールド特集を聴いての影響だ。

それまでバッファローといへば、各メンバーのその後の活躍ぶりも影響してか、御多分に洩れずスティルズとヤング、「ブルーバード」や「ミスター・ソウル」、アルバムでいへば『アゲイン』といふのがおおよその評価だつたのだが、大滝は、「リッチー・フレイのボーカルに影響を受けた」「最高傑作は『ラスト・タイム・アラウンド』だ」と言ふ。ひいてはそのフレイがバッファロー後にジム・メッシーナと結成したPOCOも高く評価してゐる。
全くウラをつかれた形だつたし、大滝が言ふならそれが正しいのだらうと、何度も聴き返したが、それでもなかなかピンと来なかつた。

それがApple Musicにリッチー・フレイ集といふプレイリストを作つて1ヶ月間、四六時中聴いてゐたら、ついに分かつた。リッチー・フレイのボーカルとカントリーソング及びバラッドの良さが。そして『ラスト・タイム・アラウンド』の傑作さ加減が。ポコが。そしてはっぴいえんど及び大滝詠一ソロの意図が。

てめえの耳を過信して、あるひはてめえの趣味を尊重るあまり、先入観はもつてのほか、ちよつと聴いて趣味に合はないなと捨ててしまふことの勿体無さ、ポップミュージックとはいへ全身を耳にして何度も聴き込まねば本当の良さはわからないものだといふことが分かつた。てめえの趣味や感性といつたものがいかにあてにならず陳腐でつまらぬものか、思ひ知つた。










by ichiro_ishikawa | 2018-10-28 10:00 | 音楽 | Comments(0)  

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