1986〜92年ごろの長渕は本当に途轍もなかつた。
30〜36歳。『STAY DREAM』から『JAPAN』と言つてもいい。音楽的にも、そして人気的にも、最高潮で、他を寄せ付けない、圧倒的な凄みがあつた。これはもう圧倒的だ。
なんてことをまたしても、いまさら、書く気になつたのは、ギターマガジンでの矢島賢の発言を読んでだ。
彼(長渕剛)は一緒にやっていて、面白かったです。こっちが全開でギターを弾いても負けないというか。全開で弾いちゃうと歌が負けちゃう人がいるんですけど。音量的ではなくエネルギー的にね。彼はキーがいいんですよ。DとかGとかギターに最適な声のレンジで、ギターを弾くには最適なアーティストですよ。
言つてることはそこまで大したことでもないが、発言者が矢島賢といふところが大事だ。矢島をしてさう言はしめてゐるところだ。
全盛期の長渕は、この矢島賢、笛吹利明、そして浜田良美といふギタリスト、コーラスが居て、成り立つてゐたと言つても過言ではない。あと瀬尾一三。
長渕剛「激愛」
長渕以前の矢島賢WORKS
山口百恵「ロックンロール・ウィドウ」
山口百恵「プレイバック Part 2」
松田聖子「青い珊瑚礁」
中森明菜「少女A」
岩崎良美「タッチ」