カウントダウン・マガジン vol.3
1950年代後半から60年代、アメリカではアトランティック、スタックスといったインディーレーベルによる黒人リズム&ブルーズが怒濤の勢いで発展を遂げていたが、その裏(というか一般的には表)では、ニューヨークのブリルビルディングで活動する職業ライター/プロデューサーによる白人ポップが隆盛を極めていた。
黒人リズム&ブルーズとロックンロール、そしてポップという3つの言葉は、それぞれ同じものを表している。というと乱暴のようだけれど、実際、そうであろう。グルーヴやソウルが際立っているのがリズム&ブルーズ、ギターの歪みが聞こえるのがロック、とにかくグッド・メロディなのがポップと、一応は括れるが、グルーヴがないロックはもはやロックでないし、リズム&ブルーズはポップだ。
なにはともあれ、今回のカウントダウンマガジンは、とにかく「グッド・メロディ!」なグッド・ミュージックをお届け。演者よりも、ソングライターチームをフィーチャーし、「3分間の奇跡」を独断でランキング! すげえいい曲のオンパレード!! 第1位にはなんとあの曲が!! レッツ・シング&ダンス、ダンス、ダンス・トゥー・ザ・ミュージック! ディッディリッディリ! ジニジニバッジーニジニバッ!
11.「Calendar Girl」
Neil Sedaka
(1959 Sedaka / Greenfield)
ニール・セダカとハワード・グリーンフィールド。ドキャッチーな、これぞポップソング。
10.「Save The Last Dance For Me」
Ike & Tina Turner / The Drifters
(1966 Pomus / Shuman)
ドク・ポーマスとモート・シューマン。特にドリフターズ・バージョンがいい。歌詞もすげえいい。たまには歌詞にも触れようと思ったが、歌詞に触れると言うことは文学批評になってしまうから無闇に自分を痛みつけないために止めとく。
9.「I Can't Stay Mad At You」
Skeeter Davis
(1963 Goffin / King)
キャロル・キングとジェリー・ゴフィン。ダンドゥビダダンダン♪のイントロコーラスからして、すでにすげえ。
8.「Da Doo Ron Ron」
The Crystals
(1963 Barry / Greenwich / Spector)
ジェフ・バリーとアーニー・グリーンウィッチ。こんなすげえポップソング見たことも聞いたこともねえ。
7.「It Might As Well Rain Until September」
Carole King
(1962 Goffin / King)
これは本当にいい曲だ。というのが、4回ぐらい聞くといよいよ分かってくる。すげえ曲。キャロル・キング自身が歌っている。
6.「Every Breath I Take」
Gene Pitney
(1961 Goffin / King)
ジッジッ、ジニバッバッ!のコーラスは大滝詠一「君に夢中」の元ネタか。すげえいいコーラスワーク。サビに向かって上がっていく感じ、すげえいい。
5.「Who Put The Bomp (In The Bomp, Bomp, Bomp)」
Barry Mann
(1959 Mann / Goffin)
バリー・マンとシンシア・ウェイル(バリー・マンが自分で歌ったこの曲だけ相棒のシンシアでなくジェリー・ゴフィンが作詞)。ラマラマディンドン!とか、ディッディリッディリ!とか、バンパパバン!とか、擬音を美メロに乗せてウキウキやってる感じ、すげえいい。
4.「One Fine Day」
The Chiffons
(1963 Goffin / King)
明るく素敵なメロディ。元気が出てくる。
3.「Will You Love Me Tomorrow」
The Shirelles
(1959 Goffin / King)
不朽の名曲。キャロル・キング自身が後にセルフ・カバーするが、このシレルズの明るいオルジナルがやっぱりすげえいい。こうしてみると、どうやら俺はゴフィン&キングがいちばん好みのようだ。
2.「He's A Rebel」
The Crystals
(1962 Gene Pitney)
とにかくとんでもないメロディ。1音も無駄のない完璧なポップ・ソング。ボーカルのダーレン・ラブ、すげえいい。作曲はジーン・ピットニー。
1.「Be My Baby」
The Ronettes
(1963 Barry / Greenwich / Spector)
写真はフィル“バック・トゥ・モノ”スペクター
by ichiro_ishikawa | 2006-03-28 20:57 | 音楽 | Comments(2)