2018年 08月 18日 ( 1 )

 

中島岳志著『保守と大東亜戦争』


中島岳志著『保守と大東亜戦争』読了。

良書。


序章が詳しいまとめになつてゐて、

第1〜4章で具体を証し、

終章で改めてまとめる、

といふ、読み返さずとも一読で内容が整理、定着するといふ構成もよい。


内容の骨子は、

保守とは、右でも左でもなく、

自身の不完全性を認め、伝統や良識を信用し、

時代や時局に即した漸次的改革を求めていく、

といふ中庸の精神のこと。

かうした保守は、

戦中の軍国は無論、戦後左派、その反動的ナショナリズム、全てを同根のものと否定する。


おそらく小林秀雄の

歴史、常識についての考へ、

無私、中庸の精神の重要といつたことと

同じことを言つてゐる。


すごく当たり前のことだが、

人はえてして当たり前に耐えられず、

極端に傾く。

保守とは、当たり前を保ち守らんとする能動的な動きである。






by ichiro_ishikawa | 2018-08-18 10:12 | 文学 | Comments(0)