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It's all over now, baby blue


喪失感といふのがゲスの通奏低音であるが、
喪失感といふのは平たく言へば、
失つてしまつたもの、失つてしまつた人への
さよなら宣言であらう。
It's all over now, baby blueであり、
strike another matchである。


簡単に言う馬鹿の表情が
淡々と吸う煙でボヤけた
鬱蒼と茂る馬鹿の大群を
一掃したい
一掃したい
斜め45度に意図せぬ方向に綺麗に傾いた
今後の討論はどうせ俺には何ももたらさないわけですが、
きっと90度に戻ることはなさそうだし
いっそこのままを保って欲しいものです。
と誰に言うわけでなく心の中で言葉を繰り返し繰り返し落とし込んでは
何食わぬ顔でまた生活を送るんです。

(「Ink」)

by ichiro_ishikawa | 2017-12-20 23:47 | 音楽 | Comments(0)  

遅れてきたファンの音楽の聴き方


知つたときすでにデビューから5年が経つており、ミニアルバム3枚、フルアルバム3枚が出ていて、またそれらには収録されてゐないシングルのカップリングなども多数あり、そしてそれらがApple Musicでいつでも聴けるといふ、かつYouTubeにはシングルのMV、テレビやライブ出演時の模様があまたアップされてゐるといふ状況であつた。

音楽や映画、文学などを、あるミュージシャンなり監督なり作家別にその作品群を遡つて渉猟していくといふことは普通のことであるし、散々して来た。それだけが青春だつたとも言へる。けれど、今回が特異なのは、これらのアーカイブが一挙に目の前にあるといふことと、それが今のアーティストである、といふことである。

かのやうな初めての事態に遭遇して、どう処したか。

まづApple MusicとYouTubeでバーッと聴いていつた。最初はムムムとなるものと、ふーんで終はるものと様々である。
そのうち激名曲なるものが複数あることに気づき、Apple Music内に「ベスト」的なプレイリストを作りその中に名曲を放り込んでいく。
そしてあとはこのベストプレイリストばかりを延々とリピートで聴いていつた。

次第にそのベスト以外によいものはないかと、改めてApple Musicでベスト以外のものもバーツと聴いていく。すると隠れた名曲といふものがものすごい量あることに気づいた。すかさず「地味に名曲」プレイリストを作成。そしてあとはこの「地味に名曲」プレイリストばかりを延々とリピートで聴いていつた。

次第に、名曲だけが名曲ぢやない、他にも何かないか、と改めてApple Musicでバーツと聴いていく。するとマニアックだなこれは、すげえよいなといふものや、かつけえリズムだな、フレイズだなといふ楽曲もまた数多あることに気づき、すかさず「マニアックな名曲」といふプレイリストを作る。

かうして3つのプレイリストをそのときの気分に応じてグワッと聴きたおしていつた。
するとふと「さういやアルバム単位で聴いてなかつたな」と気づき、今度はアルバムごとに聴くといふ、極めてオーソドックスなことを、最後にやることになつた。

さらに、ジャケットやロゴがまたいいんだよな、といふ想いが過ぎり、「CDを買っとくか…音がやはり違うだらうし、ビートルズ級ならモノとしても残して置かなければならないだらう…」といふ危ない想念に苛まれた。
しかしAmazonを見ると、初回限定盤とかトートバッグ付きとか同じ作品でもいろいろなバージョンがある。これは面倒だと、購入を断念する理由ができたことに一瞬喜ぶも、初回限定盤などのレアものもまだ結構安価で手に入ることが判明、さらに、トートバッグなど少し欲しいやも…との想いが頭をもたげてきた。
そしてさらに、「とはいへまだ5年。これからさらに名作が、あと数年は繰り出され続けるだらう。とすると今ここで追いついておくといふのもアリではないか」といふ結論に達し、買ひ目の多い3連単馬券をネットでサクッと買つてしまふやうに、購入確定ボタンをクリック。11枚で12,000円ほどの散財。1年分のApple Music費だ。しかし「モノホンには金を惜しまない」とてめえに言ひ聞かせ、いま到着を待つてゐる。


by ichiro_ishikawa | 2017-12-19 08:57 | 音楽 | Comments(0)  

ゲスの第一印象から現在


ゲスにハマり過ぎて第一印象が朧げに、あるひは書き換へられさうになつてきてゐるため、今一度「当時」を書き残しておかうと思ふ。

ウィキペディア等からまとめると、
ゲスの極み乙女。は、

2012年

5月、indigo la Endのボーカル川谷絵音を中心に結成。 『乙女の日常.ep』(9月)、『乙女とダンス.ep』(2013年4月)、 『乙女の誘惑.ep』(2013年7月) と3枚を自主制作。


この頃は全く知らず。



2013年

SPACE SHOWER MUSICとマネージメント契約。

3月、同レーベルから『ドレスの脱ぎ方』、12月『踊れないなら、ゲスになってしまえよ』と2枚のミニアルバムをリリース。後者が第6回CDショップ大賞で入賞作品に選出。


まだまだ知らず。


2014年

ワーナーミュージック・ジャパン内のレーベルunBORDEと契約。

4月、3rdミニアルバム『みんなノーマル』でメジャーデビュー。

8月、メジャーデビュー1stシングル「猟奇的なキスを私にして/アソビ」。「ミュージックステーション」初出演。

10月、1stフルアルバム『魅力がすごいよ』。


まだまだ俺の耳には入らず。



2015年

『みんなノーマル』『魅力がすごいよ』が第7回CDショップ大賞で2作品ノミネート、『魅力がすごいよ』が入賞し、BEST ARTIST賞を受賞。

4月、シングル「私以外私じゃないの」

5月、『しゃべくり007』出演。 

6月、シングル「ロマンスがありあまる」

8月、1st配信シングル「無垢な季節」配信

10月、『SMAP×SMAP』、NHK『SONGS』出演。 

シングル「オトナチック/無垢な季季節」。

12月、第66回NHK紅白歌合戦に白組として初出場。


それでもまだ知らなかつたはず。奇妙な名前のバンドが出てきたらしい、ぐらいの認識はあつたやも。ももいろクローバーとかさういふ、マーケティング主導の企画モノ、と思つてゐて、当然見向きもしなかつた。なんせテレビがないため、メジャー展開も俺のアンテナには引つかかつて来ない。



2016年

1月、2ndアルバム『両成敗』


不倫騒動で話題になつてゐたのは認識するも、昔からゴシップに疎いため、全く興味を覚えずスルー。チャラいバンドのチャラ細い輩がチャラいことしてるな、ぐらいの感想は持つたやもしれぬ。



2017年

5月、3rdアルバム『達磨林檎』


夏、川谷が小藪らにバンドプロデュースのオファーを受けてゐる動画をYouTubeで偶然見る。

これがゲス(川谷絵音)と俺の初対面。


そこで小藪がドラムの手見せをした際の曲「私以外私じゃないの」が、まづ曲紹介の時に言葉としてドキッとした。ついで薄く流れてゐた曲自体を聞き、これは…なかなか良いと思つた。


秋、その後の川谷絵音のトーク映像も相まって(動く当人を初見。その頃ワイドナショー出演動画も見た)、先入観が全部覆り、YouTubeとApple Musicでゲスの極み乙女。を見まくり、聞きまくり、どれも良いことが発覚していき、今に至る。


今となつては、全曲Apple Musicで聞けるのにもかかはらず、遂に遡つてCDまですべて買つてしまつた。さらには川谷がその生い立ちから語る恒例二万字インタビューが掲載されてゐるロッキングオンジャパン、機材詳細とギター寄りインタビューが載つてゐるギターマガジンまで古書店から取り寄せる始末。




by ichiro_ishikawa | 2017-12-19 00:16 | 音楽 | Comments(0)  

偉大なるロックバンドの系譜


60年代 ビートルズ


70年代 はっぴいえんど


80年代 BOØWY


90年代 バンバンバザール


そして、長きロックバンド不毛の時代を経て、
10年代 ゲスの極み乙女。








by ichiro_ishikawa | 2017-12-17 19:43 | 音楽 | Comments(0)  

歌手、稲垣潤一


声と歌唱が素晴らしく、名曲を多くリリースしてもゐる稲垣潤一は、ドラムを叩きながらの実演の印象もあいまつて、イメージ的にニューミュージック、シンガーソングライターと思はれがちだが、実は歌手だ。曲も詞も書いてない。といふことに気づくのはよいことだ。

「ドラマティック・レイン」

(1982年10月21日) 

作詞:秋元康/作曲:筒美京平 




「夏のクラクション」

(1983年7月21日) 

作詞:売野雅勇/作曲:筒美京平 



「オーシャン・ブルー」

(1984年4月28日)  

作詞・作曲:松任谷由実 



「バチェラーガール」

(1985年7月1日) 

作詞:松本隆/作曲:大瀧詠一 




「思い出のビーチクラブ」

(1987年4月22日)

 作詞:売野雅勇/作曲:林哲司



 

「クリスマスキャロルの頃には」

(1992年10月28日)

作詞:秋元康/作曲:三井誠   





by ichiro_ishikawa | 2017-12-11 19:53 | 音楽 | Comments(0)  

BOØWYととんねるず


BOØWYととんねるずといふのが俺の原点のひとつなわけだが、彼らは1986年12月3日の「夜のヒットスタジオdeluxe」にて、ただ一度だけ交わつた。その回において、中山美穂が歌つてゐるときに、ひな壇のとんねるずと氷室と布袋の4ショットが一瞬抜かれてゐたので、キャプチャーした。

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手前は美穂の踊り子。ひな壇にBOØWYが居るといふだけで貴重。

by ichiro_ishikawa | 2017-12-11 11:46 | 音楽 | Comments(0)  

九州北部と京都と俺


ここ1ヶ月で、佐賀、京都、長崎、京都2、福岡を商用で回つた。それぞれ周辺も巡り、細かい土地土地の歴史や文化などを垣間見ることにもなつたが、その巡業で発見したことは、

・どこも同じ
・外国でさへも

といふことだ。
細かく見れば全部違ふし、その細かいところでの差異や独自性といふのはあるけれど、人間が生まれて生きて死ぬといふ見地から大局的に本質的に見れば、どこも同じだ。
つまり、生き死にや暮らしぶりは血も含めた環境に強く左右されるし、どこでどう生まれて生きて死ぬか、その内容はすべて個別だけれど、その形式自体は同じだ。
内容がすべて個別といふことは形式が同じだといふ認識が強まるほど際立つ。



by ichiro_ishikawa | 2017-12-11 11:33 | 日々の泡 | Comments(0)  

大丈夫ではない


たとへばつまづいたり転んだり、何らかの罹災があつときに、傍らにゐた人から咄嗟に「大丈夫?」と聞かれる場面が日々においてはままあらう。
もちろんその何らかの災難の度合いによるが、大抵の場合、「大丈夫」と答える。答えざるを得ない。

でも本当は、大丈夫ぢやない。
正確に言へば、大丈夫ぢやないといふほど大げさでもないが、決して大丈夫ではない、つまり「うーん…さうさなあ…まあ…いい気分ではないのは確かだ…つうかほつといてくれ、いやごめん、好意で言つてくれてるのはわかるが……こんなときに質問形式はやめれ」だ。
しかし、そんな悠長なことを言つてゐると、会話のリズムを損なうから、とりあへず「大丈夫」と言つて済ます。

但しその大丈夫は、繰り返すが、
「うーん…さうさなあ…まあ…いい気分ではないのは確かだ…つうかほつといてくれ、いやごめん、好意で言つてくれてるのはわかるが……こんなときに質問形式はやめれ」
であることを踏まへて置くことはよいことだ。
ぢやあどう言へばよいか。難しいが、とりあへずベストは、「なるほど」だらう。

だいぢやうぶかと訊くひとがゐる大丈夫であるはずがないと言つてみようか  永田和宏

by ichiro_ishikawa | 2017-12-06 20:37 | 日々の泡 | Comments(0)  

ゲスはモノホンか



「ゲスモノホン説」をことあるごとに吹聴して回つてゐるが、周囲(中年~初老)のリアクションは冷ややかだ。

そんなこともあり、かういふ俺当人もてめえを徹底的に疑ひ、果たして本当にモノホンかを確かめるべく、ずーっとゲスばかりを聴き倒して、飽きるのを待つてゐる。
どんな名曲、名盤でも、聴きすぎると飽きる。ヘビロテといふ風雪に耐え、下取りに出されず、我が書斎の「永久保存棚」格納へと昇格したものだけが、「モノホン」の称号を俺から賦与される。果たしてゲスがモノホンであることは説から事実へとなつていくのか。ほぼ結論は出かかつてゐるが、あまりに周囲が冷やかなので、念のため、周囲への敬意も含め、判断を保留してゐる次第である。

おそらくゲスの再生回数はここ数か月で1万は行つてゐる。日々の通勤時、出張時の新幹線内、帰宅後のリピートと、音楽を聴ける状況下(ほぼイヤホン)においては9割、ゲスを聴いてゐる。

結果、まだ飽きない。どころか日々新たな発見がある。最近は歌詞の言葉の斡旋の絶妙さ、思想、リズムの乗せ方、そしてギターのフレイジング、ミュートカッティングなどなど。
アップルミュージックですでに全曲聴いてゐるが、CDも購入してしまひさうな勢いである。もつと良い音で大音量で聴いてみたい。

結果は年末に出るだらう。



by ichiro_ishikawa | 2017-12-04 14:58 | 音楽 | Comments(0)  

ヴァン・モリスンがまた新作


少年〜青年時代はロックミュージシャンが趣味的にジャズつぽいアルバムを挟んできたりすると「何だよダセエな」と決まつて閉口、スルーしてきたものだが、もはやズージャがデフォルトとなつた中年の今はさういふことがあると「お、こつちに来てくれたか」と、てめえがそもズージャ人であるかのやうな態で、歓迎するといふ始末。
逆にこれまでよくズージャミュージシャンをフル起用しズージャテイストの強いポップ作をリリースしてきたスティングなどが「ロック回帰」アルバムを放つてきたりすると、「なんだロックかよ」とこれまたズージャ畑ヅラしながら失望する昨今だ。

そんな中、多作ヴァン・モリスンがズージャスタンダードをカバーしまくつた最新作『Versatile』を前作から僅か3ヶ月といふスパンでリリースしてきた。
コステロと並び白人ソウルシンガーの最高峰に位置するモリスンだが、この手のミュージシャンはそもズージャといふかルーツ志向の強いミュージシャンであるし、度々さうしたアプローチは見せてきたわけで、かうしたアルバム自体に別段驚きはないが、だからこそ今回は「いよいよド・ズージャか⁈」と期待してApple Musicにて聴いてみた次第だ。

しかし蓋を開けてみると、数曲、もしくは一曲の中でのズージャアプローチがあるものの、ラウンジどまり、全体としてはソウルである。ソウルであるといふことはポップであるので、つまりズージャの対極である。
いまの俺は一音もポップでない、かつ前衛的でないズージャが聴きたい艶やかな心地なので、いまいまはマッチしなかったが、とはいへオトナチックな落ち着いたジャズテイスト溢れるソウルアルバムとして最高クオリティの一作だ。とにかくものすげえボーカルである。サウンドも言はずもがな。
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by ichiro_ishikawa | 2017-12-04 09:49 | 音楽 | Comments(0)