タグ:ライブ ( 34 ) タグの人気記事

 

GIG case of Wild Women


 マキシーン・ブラウン(69)、ビバリー・クロスビー(65)、エラ・ピーチズ・ギャレット(78)からなる、ブルーズ、ジャズ、R&B、ソウルというブラックミュージックベースのユニット、ワイルド・ウーマンのコンサートを鑑賞した。

 ジェリー・ゴフィン&キャロル・キングのブリルビル・ポップ「Oh no, not my baby」(1964)のマキシーン・ブラウンが登場というだけで見ざるを得ないし、知らなかったビバリー・クロスビー、エラ・ピーチズ・ギャレットの方も調べると相当の強者らしく、これは、というわけでマイルCSをうっちゃって赴いた。というか、黒人のばあさんたちのライブ、という時点で、行くしかないのであった。

 登場するや否や、さながらアンドレ、ハンセン、ブロディかといった、その恰幅の良さに感服させられたが、肝心の歌がこれまた抜群にうまい。ハーモニーも絶品だし、それぞれが高齢だけに、力まずに歌う感じがまた良く、とはいえ随所にクワッ!とさせられる凄まじいボーカルを繰り出すあたり、黒人はやっぱすげえ…という逆差別の思考放棄に陥らざるを得なかった。花束を寄せていた和田アキ子もすげえが、リズムがやっぱ和田の場合、演歌なのだった。彼女らはバリバリポップな選曲でも、ナチュラルなシンコペーションでブラックミュージックとなってしまうところが、やはりすげえ。

 みんなデブを隠すためもあろう瀟洒なロングドレスを身にまとっていたが、一番の巨漢のビバリーのショールが、途中、熱が入りすぎて、猪木ばりのスポーツタオルのような首の掛け方になっていたことや、最高齢のエラは、肘が肩より上に上がらないのか、ひとり振り付けを乱していた事も実に微笑ましい。

 また、ビートルズのナンバーがカバーされていたが、全部ポールの曲で、ポールの曲は誰がアレンジしても誰が歌っても名曲なのだった。ジョンの曲はカバーされない。ジョンの曲はジョン以外ありえねえということが強者になればなるほど分かるからビビッてやれねえんだろうな。シンプルすぎてアレンジしがいがないということもあろうが、ジョン以外がやるとたちまち駄曲になってしまうのだ。とはいえ彼女らなら「Don't Let Me Down」とかできそうな気がしたが。いなくても、すげえ事が証明されてしまうジョンであった…。

Maxine Brown「Oh no, not my baby」
c0005419_2112240.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-11-24 02:26 | 音楽 | Comments(0)  

友部正人「一本道」


 横浜のジャズライブハウス、ドルフィーで、友部正人とジャズ・ピアニスト板橋文夫のデュオ・ライブを観た。人に誘われた。俺を誘った、その「人」、いい。俺は基本的に人を誘わないから、俺と交流を続けたいならば俺を誘うがいい。という性質もそろそろ直していく。
 板橋は1曲を除き友部の歌伴に徹したストイックさが良かった。時折覗かせるジャズ・フレイズには何度もはっとさせられた。ジャズの人は本当にすげえ。バンバンバザール福島康之が曲を提供した「年をとるってどんな感じ」も収録されている新作『歯車とスモークト・サーモン』をリリースしたばかりの友部は、相変わらず新曲でも歌詞が冴えていた。白眉はやはり「一本道」。凄まじい名曲、名演だった。終演後サインをもらって握手を交わした。俺がサインをもらったのは竹中直人、リリー・フランキー、バンバンバザール、装丁家・菊地信義についで生涯4人目だ。以下は、テレビでのライブ。

c0005419_211856.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-04-27 02:03 | 音楽 | Comments(0)  

バンバンバザール live at まとい亭

 4月14日(土)、千葉市の「くつろぎ処 まとい亭」というカフェエで、世紀の楽団バンバンバザールがライブを行った。JR千葉駅から、より人気(ひとけ)の無い方、無い方へ徒歩5分の所にある「まとい亭」という店は、そばでラジオが甘い歌を優しく歌ってたがお茶とお菓子を前にして一言もしゃべらぬカップルがただ黙って向き合っているような、シャイで素朴であたたかい、小さな喫茶店だ。

c0005419_557753.jpg
ライブ前の待合室でアメリカに思いを馳せる福島康之

 ライブをやるのはその喫茶店、初の試みだという。普段は数席のテーブル席があるだけの、立ち見も含めて40人ほどしか入らない、こぢんまりとしたスペースに設けられたステージに、まずはオープニングアクトとして、「四人楽団マイナス・イザワイルド・アット・ハート」が登場。四街道で生まれたアリョーシャ・カラマーゾフ、といった風情のボーカル&ヤイリギター、アポロの如き肉体で江頭2:50然とした動きをするフェンダー・ジャズベース、「ごめんなさい」が口癖の少女のような優男カホーンの3人(4人目のギブソンES-335、イザワイルド・マグノリアスはギターをもっと泥臭くせんと米国シリコンバレーで修行中のため欠席とのこと)。そんな彼等が、ジャイブ・トークとは最も遠いたどたどしい前説、正直素人感がまだ拭えない歌と演奏で、ステージを温めた。歌は未熟だし曲もあか抜けないが、バンバンバザールの前座という、神をも恐れぬ愚行とも言われかねない役割を、純粋にストレートにこなしたのは立派だ。もしかしたら大化けするやも知れぬ、とは思わないが、好きなことを続けるがいい。そのうち自信と実力は雪が積もるように静かにそっとついてくるのではないか。

 そして真打ち登場、バンバンバザール。空気を読むのが抜群にうまいバンバンバザールは、その「まとい亭」でしか出来ないライブを作り上げていった。口上10分・曲4分のセットで、全2部+アンコール。愛と笑いと音楽は、こちらの笑顔が追いつかない速度で、疾走した。千葉の片田舎の小さな喫茶店でのそれはまさにプライベートライブといった趣で、かといって演奏がぬるくなるのではない、実に濃密な空間がそこに出来上がった。
 アンコールでは、アコギのピックアップをはぎ取り、マイクをどけ、前代未聞、奇跡の完全アクースティック・ライブを繰り広げたのだった。

以下、超レアなセットリスト

【第1部】
●SWEET SUE
●彼女待ってただけなのさ
●10ドルの恋(憂歌団)

●カカオ ! カカオ ! カカオ !
(6月1日発売予定の新アルバム『One Day, One Month, One Year ! with Ban Ban Bazar』より)

卒業写真(荒井由実)※サビのみ
卒業(斉藤由貴)※サビのみ
贈る言葉(海援隊)※サビのみ
●さくら(森山直太朗)※サビのみ
●今日の日はさようなら(森山良子)※サビのみ

ラップに挑戦したがトーキングブルースどまり、あるいはラップ調フォーク
●ハミーゴ ! NO アミーゴ !!
(6月1日発売予定の新アルバム『One Day, One Month, One Year ! with Ban Ban Bazar』より)

リストラされたおやじが、ゴールデンウィークで休めると喜んでたのにどっちにしろ休みじゃねえか、という歌
●Lonesome G.W. Blues
(6月1日発売予定の新アルバム『One Day, One Month, One Year ! with Ban Ban Bazar』より)

千葉出身の洋楽アーティスト八馬くん(ハッチ・ハッチェル)の曲に日本語詩をつけたという
●Sunday Dog Sunset
(6月1日発売予定の新アルバム『One Day, One Month, One Year ! with Ban Ban Bazar』より)

デカ犬・富士丸の日常を追った人気プログの作者からFAXで依頼を受け作ったという
富士丸チャチャチャ ※さわりだけ

エリックさん特集
チェンジ・ザ・ワールド ※さわりだけ
ワンダフル・トゥナイト ※さわりだけ
ティアーズ・イン・ヘヴン ※さわりだけ
レイラ(デレク&ザ・ドミノズ version) ※さわりだけ
レイラ(エリック・アンプラグド version) ※さわりだけ
富やんのツラと姿勢、そしてアウトロも秀逸な
レイラ(バンバンオリジナル・カントリー version)

【第2部】
●When You're Smilin'(君微笑めば)
●ニューオリンズにて
●ハッとして!GOOD
●恋はねずみ色
●ドライフルーツ・オブ・サマー
海の見える街(魔女の宅急便より)

前座を務めた四人楽団のカホーニスト、カーツ・マッタートニーによる厨房からのリクエスト
●4時間座っていたけれど

●マリアッチ
featuring テキーラ!マルガリータ!トルティーヤ!ハラペーニョ!ナチョスチップス!タコース!タコライース!コロナビーア!ハラペーニョ!ハバネーロ!ミル・マスカラース!ドスカラース!チャボ・ゲレーロ!エディ・ゲレーロ!ルチャ・リブレ!グラン浜田!ペネロペ・クルース!アントニオ・バンデラス!ジェニファー・ロペス!グロリア・エステファンカルロス・サンタナ!マルカーノ!マラドーナカカペレフジモリ大統ー領、フジモリ大統ー領!エル・プレジテンテ!アニータ・アルバラード!、アニータさん、青森住宅供給公社、千田容疑者、消えた14億円、アニータの豪邸、山形刑務所、突然の来日、あの人を愛しているのはわたしだけ

●夏だったのかなあ
●FRIDAY NIGHT エビフライ
●明るい表通りで

【アンコール(完全アクースティック)】
●家庭教師2003
●9月の小雨
見上げてごらん夜の星を(坂本九)
c0005419_5571994.jpgc0005419_5573044.jpg
写真提供:杏中里奈(映画批評家)

by ichiro_ishikawa | 2007-04-21 05:33 | 音楽 | Comments(5)  

バンバンバザール 地下鉄ライブ

バンバンバザール・ライブ
『メトロ・ミュージック・オアシス 10』

2007年1月19日(金) 東京メトロ銀座駅内コンコース「銀座のオアシス」

c0005419_23492440.jpg


 2004年から始まったというこの東京メトロ内・音楽ライブ企画は、これまで、ゴンザレス鈴木、矢堀孝一、菅沼孝三、新澤健一郎、音川英二、鼓童、西脇辰弥、土岐英史、高橋ゲタ夫率いるゲタイート・ジャズラティーノ、ゲタイート・デル・ソン、といったジャズ/フュージョン、ラテン、ブラジル、はたまたカントリーと、まあ、渋いというか地味なラインナップで来ていたところだが、これらのミュージシャンは「ジャズライフ」誌における常連アーティストたちで、例えば「ザテレビジョン」におけるSMAPみたいなものだということを知っておくのはいいことだ。
 それはさておき、10回目となる今回、バンバンバザールに白羽の矢が立ったわけだが、バンバンバザールは、何といっても根っこにジャイブ感覚があるわけで、下手な芸人よりよほど面白い話芸が見せ場の一つだった。そも一番最初にバンバンバザールを知った時、音楽よりも何よりもまず、MCというか、その「話芸」に惚れたのだった、ということを思い出させるに十分な粋なライブだった。ポカスカジャンも嫉妬する、そのベシャリは今回も冴え渡っていた。ハイライトは、「マリアッチ」の間奏、メキシコ関連単語50連発だったので、ここに羅列すべきなのだが、失念した。言い訳はするまい。メモを取るよりその場を楽しむ方を優先させた次第だ。録音なんて野暮なことも当然しておらん。
 今回のライブの特筆すべき点は、オーディエンスがバンバンバザールのファンとは限らないというところにあり、ファンでないところかライヴ客でもない、さらに通勤帰り、あるいはクライアント回りの最中といった、要するにバンバンライブとはまったく無関係な連中が相手というところだ。
 それに伴い、トーク内容と選曲が、一般大衆(a.k.a.ブタ野郎)向けになっているということだ。ファンに通じる、ある種マニアックなトーク、選曲を披露するということは、ある意味で易しい。気まぐれで、聞いてるのか聞いてないのか分からない、もっと言えば、バンドに関心を持っていない、さらに言えば、バンドを斜めから穿って見やがるような輩に向けて、トークや音楽を奏でるという状況ほど、厳しいものはない。
 そんな高いハードルを、バンバンバザールは易々とクリアしてしまう。「外タレか」という平均身長180cmにして、酸いも甘いもかみ分けた百戦錬磨の猛者であるバンバンバザールにとっては、ハードルですらなかったのやも知れぬ。
 ライブ後は、いす席の周りには、これまでバンバンとは縁の無かったような連中でごった返し、CDが飛ぶように売れ、サイン会も盛況。実に有意義なイベントであった。すわ、メジャーブレイクも間近か!? と思わせる、バンバンバザールにとってターニングポイントになるであろうライブであったことは間違いない。

c0005419_25310.jpg


1st stage (16:20-17:10)

1.君微笑めば
('04年『夏はあきらめた』収録)
2.ニューオリンズにて
('94年『リサイクル』、'01年『スゲ・バン・バ!』収録)
3.月光値千金
('94年『リサイクル』収録)
4.恋はねずみ色
('05年『十』収録)
5.彼女待ってただけなのさ
('94年『リサイクル』、'99年『4』収録)
6.新宿駅で待ってた
('94年『できました』収録/'00年シングル)
7.ハッとして!GOOD
('80年 田原俊彦/作詞・作曲:宮下智/'04年『夏はあきらめた』収録)
8.小さな思い出
('67年サントリービールCM曲/作詞作曲:浜口庫之助)
9.明るい表通りで
('94年『リサイクル』、'05年『十』収録)
10.世紀の楽団
('94年『リサイクル』収録)

2nd stage (18:00-19:00)

11.スウィングしなけりゃ意味ないね
(bootleg収録)
12.プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー
('97年『歌は廻る』収録)
13.スウィート・ハニー・ビー
('99年『4』収録)
14.シュラ
('01年『スゲ・バン・バ!』収録)
15.恋人よ我に帰れ
('95年『できました』収録)
16.セーラー服と機関銃
('81年 薬師丸ひろ子 作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお/編曲:星勝)
17.銀座カンカン娘
('49年 高峰秀子 作詞:佐伯孝夫/作曲:服部良一/編曲:坂下滉)
18.家庭教師2003
('03年『ジェントルマン』収録)
19.マリアッチ featuring アントニオ・バンデラス、ペネロペ・クルス、ジェニファー・ロペス、中川政調会長、宗男、菅原道真
('05年『十』収録)
20.夏だったのかなあ
('99年『4』収録)
21.FRIDAY NIGHT エビフライ
('99年『4』収録)
22.明るい表通りで
('94年『リサイクル』、'05年『十』収録)

encore
23.<銀座駅長との茶番劇>
24.世紀の楽団
('94年『リサイクル』収録)

by ichiro_ishikawa | 2007-01-22 23:50 | 音楽 | Comments(1)  

グレン・ティルブルック来日公演速報

グレン・ティルブルック来日公演
2006年10月14日(土)東京・南青山マンダラ

c0005419_0111364.jpg

 
 グレン・ティルブルックと言ったって、おそらく誰も知らないだろうし、スクイーズのギター&ヴォーカル、とその出自を説明したところで、そもスクイーズとは? ということになろう。
 これは本当に残念な事だ。グレン・ティルブルックが、スクイーズがあまり世に知られていないという事が残念なのではない。スクイーズとは?と愚鈍に訊いてしまう、その、スキだらけのあなたの人生が、残念でならない。

 グレン・ティルブルックは、元スクイーズのギター&ヴォーカル。
 スクイーズとは、78年に『Squeeze』でデビューしたイギリスのバンドで、音楽的には、ポール・マッカトニー寄りのザ・ビートルズ、ザ・キンクス、エルヴィス・コステロ、XTC、クラウデッド・ハウスに近い。伝統的な英国ギターポップに、ニューウェーヴのエスプリが利いた、知的な大人のポップバンドだ。
c0005419_1505693.jpg
      1982年のスクイーズ。中央がグレン・ティルブルック

 なんと言っても、クリス・ディフォードの作詞と、グレンの作曲によるソングライティング、そしてグレンのヴォーカルが秀逸なバンドだ。要するに、2枚看板で、これは、レノン&マッカートニー(ザ・ビートルズ)、ジャガー&リチャーズ(ザ・ローリング・ストーンズ)、レイ&デイヴのデイヴィス兄弟(ザ・キンクス)、モリッシー&マー(ザ・スミス)、アンダースン&バトラー(スウェード)、リアム&ノエルのギャラガー兄弟(オエイシス)と続く、英国2枚看板バンドの系譜に連なり、その中でも、トップクラス、つまり、レノン&マッカートニー(ザ・ビートルズ)に並ぶ、と言っても、イギリス人だったら「Definitely」、あるいは「Absolutely」と、うなずくはずだ。

 ただし、グレンは作曲とギター、ヴォーカルだから、作詞もするレノンやマッカートニー、レイとは違うし、基本的には歌唄いのジャガー、モリッシー、アンダースン、リアム、ギター弾きのリチャーズ、マー、ノエルとも異なる。
 そういう意味では、歌を歌ってメインギターも弾く、ジェームス・ディーン・ブラッドフィールド(マニック・ストリート・プリーチャーズ)、ポール・ウェラー(ザ・ジャム〜スタイル・カウンシル〜ソロ)寄りだ。
 つまり簡単に言えば、シンガー・ソングライター寄りだ。とはいえ、詩を書かないから、正確には、「主義主調の無い、流しのミュージシャン」といった方がいい。

 そんなグレンが、東京に流しに来た、といった感じのギグだった。
 青山の「マンダラ」という渋いハコで、モンティ・パイソンを彷彿させる、英国ギャグ満載のマシンガントーク&アクションを随所に挟みながら、矢継ぎ早に曲を繰り出していく。40曲ぐらい演ったのではないか。
 自作曲以外では、ジミ・ヘンドリックス「Voodoo Chile」(物まね付き)、ザ・キンクスの「Sunny Afternoon」を轟かせた。驚きだ。

  グレンの魅力。
 声がすげえいい、歌がすげえうまい、ギターがすげえ良くて、すげえ上手い。「その声とそのギターの腕だったら、その1セットだけで一生食って行けるのでは?」と思ったが、「あ、実際、食ってるか」と、ひとりごちた、と言えば、分かるだろうか。
 そして、なにはともあれ、メロディが、おそろしく、いい。ポップなのだが決してベタではなく、シンプルで、少ーしだけひねった、微妙な音の連なりが、ゾクゾクッと来る。一聴して、「いい!」と思わせるわけではないが、ふとした時に「クワッ!」と来て、来たら最後、以後、ずーっと己が脳髄にこびりついて離れない、といった類いの、いいメロディだ。


この日、すげえ良かった曲、ベスト5(順不同)
Squeezeを聴いてみたい人は、ここで試聴されたし
(iTunes StoreでのiMix by ロックンロール・ブック)

1.「Up The Junction」
from Squeeze『Cool For Cats』(1979年)

c0005419_1423588.jpgスクイーズ中、ベスト3に入るナンバー。地味に淡々と進む中、最終的に、号泣している自分に気づくはず。



2.「King George Street」
from Squeeze『Cosi Fan Tutti Frutti』(1985年)

c0005419_143420.jpg今回は、一発目、ピアノ弾き語りで披露。『Cosi Fan Tutti Frutti』は、比較的地味な作品だが、静かな名曲が多い。



3.「By Your Side」
from Squeeze『Cosi Fan Tutti Frutti』(1985年)

c0005419_143420.jpgこれも「King George Street」と並び、静かな名曲。クワッとくる。



4.「Another Nail In My Heart」
from Squeeze『Argy Bargy』(1980年)

c0005419_1434387.jpgコステロばりのポップチューン。『Argy Bargy』は布袋と氷室の青春の1枚としても有名。




5.「Black Coffee In Bed」
from Squeeze『Sweets From A Stranger』(1982年)

c0005419_1441167.jpgオーディエンス参加型スクイーズの代表曲。
アンコール最後の曲として、我々はコーラスを担当。グレンがはじめにやり方を指示するも、オーディエンスはすでに知っている、言わずもがなという濃い空間がそこに。



6.「Hourglass」
from Squeeze『Babylon and On』(1987年)

c0005419_1445690.jpg早口でまくし立てる軽快なポップソング。レコードではエレキのギターソロをアコギで同じようにやった。




7.「If It's Love」
from Squeeze『Frank』(1989年)

c0005419_1453174.jpgスクイーズを代表する小粋なラブソング。クリス・ディフォードの詩がすげえ。オーディエンスがコーラスで参加。


8.「Tough Love」
from Squeeze『Babylon and On』(1987年)

c0005419_1445690.jpg隠れた名曲、ということを今回のギグで再発見した人は多いはず。



9.「Tempted」
from Squeeze『East Side Story』(1981年)

c0005419_148025.jpg世間的に最も有名と思われるスクイーズの代表曲。映画『リアリティ・バイツ』でウィノナ・ライダーとその友人がカーステから流れるこの曲に合わせて歌っているシーンは秀逸。レコードではポール・キャラックがヴォーカルで、グレンはサブだが、今回は、当然全部一人で歌った。


10.「I've Returned」
from Squeeze『Sweets From A Stranger』(1982年)

c0005419_1441167.jpgヴォーカルはじまりのナンバー。グレンの声は本当にすげえということがよく分かる。



11.「Jolly Comes Home」
12.「Some Fantastic Place」
13.「Third Rail」
from Squeeze『Some Fantastic Place』(1993年)

c0005419_2183543.jpg個人的な話で恐縮だが、93年のリリース時、ロンドンで買ったアルバムのナンバー。当時スクイーズがロンドン郊外でライブを演るというので、日本では絶対見られないだろうと、大枚はたいてわざわざ駆けつけたのだった。だが、半年後の94年2月。きゃつらは初来日を果たした。


14.「If I Didn't Love You」
from Squeeze『Argy Bargy』(1980年)

c0005419_1464292.jpgアルバム発売時、この曲が実はシングルカットされていたという事実は、スクイーズマニアの中でもあまり知られていない。地味なポップの中でもさらに地味なポップソングのこの曲がシングルつけ!


15.「Annie Get Your Gun」
from Squeeze「Annie Get Your Gun EP」(1978年)
スクイーズ最初期のナンバー。のっけから風刺が効いている。


16.「Take Me I'm Yours」
from Squeeze『Squeeze』(1978年)

c0005419_1461362.jpgスクイーズ最初期のナンバー。レコードはニューウェーブ色が強い。



17.「Untouchable」
18.「Neptune」
19.「Hostage」
from ソロ・アルバム『Transatlantic Ping Pong』(2006年)

c0005419_149487.jpgスクイーズに比べるとさらに地味になった印象があるが、相変わらずのグッドメロディーメイカーぷりを発揮。長く聴き続けられそうな大人のポップアルバム。


総評
スクイーズはアレンジも秀でているが、なんといってもヴォーカルとメロディがすげえので、この「グレン・ティルブルック流しライブ」で、その魅力のほとんどを味わえるし、逆にヴォーカルとメロディだけに特化している分、誤魔化しが効かないため、いよいよそのすごさが明るみに出たという次第だ。
c0005419_20393.jpg

by ichiro_ishikawa | 2006-10-15 23:49 | 音楽 | Comments(0)  

特別寄稿:サマーソニック05リポート

文・写真= 石川三四郎

サマーソニック2005(2005年8月13、14日)

 終わってしまった。
 ロックンロールな2日間が・・・
 朝の9時からビールを飲み、一歩歩くごとにいろんなバンドがロックンロールを鳴らしている。海辺に行けばまた別のロックンロールが。
 サマーソニック2005は僕にとって常に後ろ髪ひかれながらのものだった。なにしろマリンスタジアムとメッセが以外と遠いのだ。だからあきらめざるを得ないところがけっこうある。

 1日目は、ストーン・ローゼズの曲をやるイアン・ブラウン、80% スウェードなTears、これだけは絶対観なければならない。そうするとRootsやQ-tip、ディープ・パープルやナイン・インチ・ネイルズは無理だ。これがまたフェスのせつなさ。しかたがない。
 Tearsは出だしで満足である。ブレット・アンダースン(vo)とバーナード・バトラー(g)が同じステージにいる。それだけで興奮する。もちろんブレットのボイスはすごいんだが、やはりバーナードの腰をクネクネさせながらのギタープレイが凄まじい。アームを駆使しながら爆音で鳴らすその様は凄まじい。
 イアン・ブラウンはローゼズの曲を4曲やった。1曲目の「I wanna be adored」は涙がやまなかった。
 全然知らなかったバンドではアーケイドファイヤがダントツでよっかった。どこかフレイミングリップスを思わせるアクションやメロウさは曲を知らなくても楽しめる唯一のバンドであった。

 問題の2日目。この日はラーズ(!!!!)及びティーンネイジ・ファンクラブと、オエイシス及びウィーザーと、パブリック・エナミーがかぶっている。殺人的なタイムテーブルだ。残酷すぎる。
 この日について仲間とは何十回と話し合ったあげく、やはりスタジアムでやるオエイシス及びウィーザーに絞る(僕らは一日目スタジアムでは何も観ていない)ことにしてあった。ラーズは次の日(15日)の渋谷AXでの単独公演に行くからいい。
 そしてウィーザーの演奏が始まったころドラマは起きたのです。
ウィーザーの「perfect situation」(新作『ビバリーヒルズ』収録)という曲を聴きにぼくはウィーザーに決めたわけなのですが、始まって10分後、ぼくはメッセに向かって走っていました。そう、ラーズが待つソニックステージへ向かっていたのです。そしたらなんとマリンから「perfect situation」が流れてくるじゃないか。夕暮れのなか、涙と鼻水を垂れ流し、「perfect situation」を歌いながら僕はラーズの元へ向かった。
 汗と涙でびちゃびちゃになりながらステージにたどり着くと、スティーヴィー・ワンダーが大音量でかかっていた。デヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」が鳴り止むと、ついにラーズの登場です。「Son Of A Gun」で幕が開け、「Feelin'」で踊り狂い、「Timeless Melody」で泣きじゃくり、「There She Goes」で大合唱!! ロックンロール以前のリズムとアコギのザラザラと、リー・メイヴァースのダミ声がもう完璧な世界一のバンドでした。
 急いでマリン・ステイジウムに駆けていき、オエイシス観戦。ノエルもラーズを観ていたらしく(推測)かなり開演が遅れていたので、最初から観れた。1st、2nd、新作からしかやらんかった。最高! 最後は「My Generation」で花火がどかんどっかん!!

 一生忘れられない最高の2日間が終わりました。


The La's(渋谷AX 2005年8月15日)

 ノエルがいた。田中宗一郎もいた。
 基本的には前日と一緒だったので、また「Son Of A Gun」で幕が開け、「Feelin'」で踊り狂い、「Timeless Melody」で泣きじゃくり、「There She Goes」で大合唱!! ロックンロール以前のリズムとアコギのザラザラと、リー・メイヴァースのダミ声がもう完璧な世界一のバンドでした。
 違ったのはアンコール。
1.「There She Goes」(この日、2度目)
2. 「My Generation」(!!!! )

 もう感無量。MC一切なしの超速ギグ。
 セカンド出さねえかな。

c0005419_14551941.jpg









2日連続でラーズ見て、家でラーズかけながらラーズTシャツ作って、ラーズ聴きながら会社に行く。

by ichiro_ishikawa | 2005-08-19 14:33 | 音楽 | Comments(3)  

夏のロックフェス、見どころ

サマー・ソニック05

イアン・ブラウン(元ストーン・ローゼズ)、ティアーズ(元スウェードのブレット・アンダーソンとバーナード・バトラーの奇跡の復活バンド)、ティーンエイジ・ファンクラブ、エコー&ザ・バニーメン、オエイシスに、最新マンチェスターチンピラ、カサビアンと、大イギリス祭りの様相を呈しているサマー・ソニック05。
だが、その中で一際異彩を放っている3組が今年の超目玉だ。

1. THE LA'S
2.ナイン・インチ・ネイルズ
3.パブリック・エネミー


この3組は超強力だ。
これは行かざるを得ないかも知れない。

c0005419_1419776.jpg左=ナイン・インチ・ネイルズc0005419_14192294.jpg 右=ティアーズ
 

フジ・ロック05

7/29(金)
目玉は、“ジプシー・アヴァロン”なるステージに登場するポカスカジャンとバンバンバザールの超絶ユニット、バンバンジャンであることは、火を見るより明らかだ。そして、日本のドゥーワップ王、キングトーンズ。
また、“オレンジコート”でのリサ・ローブ、エディ・リーダー(元フェアグラウンド・アトラクションズ)、アイリッシュの重鎮バンド、ポーグスも観てみたい。

7/30(土)
この日が大本命だろう。
ダイナソーJr.ベックというアメリカン・オルタナティヴ大会だ。
ファットボーイ・スリム、ロス・ロボス、マーキュリー・レヴといったところも行くなら外せない。
ジュリエット・ルイスのバンドもかなり観たい。エディ・リーダーはこの日も出る。

7/31(日)
最終日は、野外レイヴの様相。
ニュー・オーダーにプライマル・スクリーム、モービー。
ダンス大会だ。
シガー・ロス、ビーチ・ボーイズ、ソウライヴはぜひ観たい。ロス・ロボスとジュリエット・ルイスはこの日も出る。日本のバンドでマーマレイド・ラグは、なかなかいい。そして、去年のフジ・ロックでラストライブを敢行したルースターズが、大江慎也+花田裕之+井上富雄の3人からなるACOUSTICS GO GOで出演するという。どんなものか観てみたい。

c0005419_14145511.jpg左=ベックちゃんc0005419_14152445.jpg 右=ダイナソーJr.

by ichiro_ishikawa | 2005-06-29 11:10 | 音楽 | Comments(2)  

ライブ8

 ボブ・ゲルドフというと、85年の「ライブエイド」と、そこから20年経った今年の「ライブ8」で、貧困に喘ぐ子供達を救済するための資金集めチャリティコンサートの主催者として良くも悪くも名を馳せるが、それ以前に、70年代後半から80年代前半に活動したニュー・ウェイブ・バンド、ブームタウン・ラッツのサウンドメーカーにしてボーカリストだったということはとかく忘れられがちだ。ブームタウン・ラッツはアイルランドのすげえいいバンドで、パンク〜ニュー・ウェーブの流れを象徴するかのようなエッジの利いたギター、ひねくれたメロディー、粋なアレンジが特徴的なポップなサウンドを轟かせていた。
 c0005419_1324396.jpgイギリスのエルヴィス・コステロやスクイーズなどに通ずるひねくれパンク精神とポップネスが持ち味で、“古き良き”ブリティッシュ・ポップの代表選手である。
 日本でもBOφWYやブルーハーツなど80年代初期〜中期のバンドは大抵影響を受けていることは間違いない。
 とりあえずベストがおすすめだが、全曲気に入った場合は、個々のアルバムに手を伸ばさざるを得ないだろう。

 夏のフェスに先駆ける形で7月に世界8カ国で同時開催される「ライブ8」、そのメンツがすごいので紹介しよう。

アニー・レノックス(元ユーリズミックス。肉食)、ボブ・ゲルドフ(元ブームタウン・ラッツ)、マッダーナ、サー・ポール・マッカートニー、ピンク・フロイド、R.E.M.、U2、スティング、スヌープ・ドッグ
以上、ロンドンが一番豪華。
c0005419_13345635.gif

ほか、パリで
ザ・キュア−、ユッスン・ドゥール

ベルリンで
ブライアン・ウィルソン、ロクシー・ミュージック

フィラデルフィアで
スティーヴィー・ワンダー

東京で
ビョーク

といった塩梅。

ポール・マッカートニー、スティーヴィー・ワンダーといった大御所はもはや女子供も楽しめる安全商品、スティングは上手くて渋くてセンスが良くてハングリーで最高品質な音楽を常に保証してくれる芸術家、ピンク・フロイド、キュアー、ブライアン・ウィルソンらがどんな奇行を見せてくるかは少し注目、ロクシー・ミュージックは、先日の初来日公演で見せたカッコいいパフォーマンスを再度期待したいところ。
 
で、なんといってもやはり現役選手が楽しみだ。
R.E.M.、U2、スティング、スヌープ・ドッグ、ビョーク。
これは絶対観たい。というわけで7/2、ちょっとロンドンに行ってくる。だが、ハイドパークで大群衆のなか観るよりは、フジテレビ721の中継の方がマシかもしれない。

by ichiro_ishikawa | 2005-06-28 13:36 | 音楽 | Comments(0)  

ロック、ソニックユース

c0005419_1732235.jpg


Sonic Youth 来日公演セットリスト
March 16th, 2005
①I Love You Golden Blue(from 『Sonic Nurse』'04)
②Stones(from 『Sonic Nurse』 '04)
③Skip Tracer(from 『Washing Machine』 '95)
④Pattern Recognition(from 『Sonic Nurse』 '04)
⑤Unmade Bed(from 『Sonic Nurse』'04)
⑥Rain on tin(from 『Muray Street』'02)
⑦Kim Gordon And The Arthur Doyle Hand Cream(from 『Sonic Nurse』'04)
⑧Sugar Kane(from 『Dirty』'92)
⑨Dude Ranch Nurse(from 『Sonic Nurse』'04)
⑩New Hampshire(from 『Sonic Nurse』'04)
⑪Paper Cup Exit(from 『Sonic Nurse』'04)
⑫Kool Thing(from 『Goo』'90)
encore
⑬Pacific Coast Highway(from 『Sister』'87)
⑭Expressway to Yr. Skull(from 『Evol』'85)

March 17th, 2005
①I Love You Golden Blue(from 『Sonic Nurse』'04)
②The Empty Page(from 『Muray Street』'02)
③Pattern Recognition(from 『Sonic Nurse』'04)
④Unmade Bed(from 『Sonic Nurse』'04)
⑤Paper Cut Exit(from 『Sonic Nurse』'04)
⑥Plastic Sun(from 『Muray Street』'02)
⑦Stones(from 『Sonic Nurse』'04)
⑧Dude Ranch Nurse(from 『Sonic Nurse』 '04)
⑨Kim Gordon And The Arthur Doyle Hand Cream(from 『Sonic Nurse』'04)
⑩Karen Revisited(from 『Muray Street』'02)
⑪New Hampshire(from 『Sonic Nurse』'04)
⑫Drunken Butterfly(from 『Dirty』'92)
encore
⑬Catholic Block(from 『Sister』'87)
⑭Teenage Riot(from 『Daydream Nation』'88)

 昨年リリースした『Sonic Nurse』から「Peace Attack」をのぞき全曲披露する所に、『Sonic Nurse』への自信と愛着がうかがわれる。16日はR.E.M.があったため見れなかったが、「Sugar Kane」と「Kool Thing」をやったという。だが、17日には「Teenage Riot」をやっているので、どちらがどうということはないが、やはりソニックユースは全ての公演に行かなければならないのか。キャリアの長いバンドはレパートリーがあり過ぎるから困りものだ。今回はR.E.M.とかぶったからしょうがない。
 今回のソニックユースは凄まじかった。
 エルヴイス・プレスリーがああで、ビートルズがこうきて、ストーンズがああなった以上、後発陣にやるとことは特にないはずだが、ソニックユースは明らかにロックがそも内包するオルタナティヴという居方(いかた)を更新した。
 ポップでも前衛でもない、クールでもないホットでもない、まさしくロック。他者に日和るのでも我を通すのでもない、他者は私で私は他者という無私、いってみればそれがソニックユースのあのノイズだ。
 ここで、やはり最初の宣言が『Confusion Is Sex』であったということが改めて見えてくる。アンチや否定、反抗がロックなのではない。アンチや否定や反抗すら信じられない、両極が混じり合うそうした地点で、ギターを歪ませダンスする。おそるべしソニックユース。

by ichiro_ishikawa | 2005-03-22 17:35 | 音楽 | Comments(0)  

R.E.M.10年ぶりの来日公演、速報!

今日、3月16日(水)、日本武道館で行われたR.E.M.来日公演。
赤シャツに細みのブラックスーツといういでたちで手足をくねらせダンスしまくるマイケル・スタイプ。電話帳を読み上げても聞くものを哀しみでむせび泣かせるその声。
「グワッと泣いた曲」ベスト5をひとまず。

1.「Electrolite」
2.「Losing My Religion」
3.「The Man I Love」
4.「The Outsiders」
5.「Everybody Hurts」
6.「Imitation of Life」
7.「Orange Crash」

明日はソニック・ユース。
合わせてがっつり書きたい。
モリッシー、ボノ、トム・ヨーク、ベックを引き合いに、オルタナティヴという「ロック」にも話は及ぶだろう。

by ichiro_ishikawa | 2005-03-17 01:51 | 音楽 | Comments(1)