タグ:music ( 470 ) タグの人気記事

 

ボノと諭吉

c0005419_1642578.jpg


 ボノが5月27日(火)、慶応義塾大学から名誉博士号を受けた。言わずもがな、慶應と言えば福沢諭吉、福沢諭吉と言えば、「学問のすゝめ」、「文明論之概略」、「福翁自伝」、そして「アメリカ独立宣言」の訳者なわけだ。俺はいずれの著書も最初の数ページしか読んでいないし、実生活においては圧倒的に野口英世の方に親しいので、福沢を語る資格もないのだが、小林秀雄が、「福沢諭吉」(1962年)、「天という言葉」(1962年)、「常識について」(1964年)で、福沢諭吉について書いていて、その3作だったら何十回と読んでいるので、かなり福沢には愛着があるのだった。
 実は、ボノきっかけで福沢の凄さを思い出し、その偉業をここに記そうと思って筆をとったのだが、執筆途中で「あ、これは結局、小林秀雄の全文書き取りだ」と賢くも見抜き、止めた。

 慶應と聞いて、すぐ思い出すのが、慶應義塾が、塾長か誰だかが言ったという次の名セリフだ。
「うちでは専門センスなぞというつまらぬものは教えない、コンモン・センスだけを教えている」

 小林はこの話を聞いて、「歴史の真理が閃くような話だと思った」、「コンモン・センスは、福沢諭吉の思想の礎石の如きものであった」と書いている(「常識について」)。コンモン・センスとは、日本で「常識」と訳された英語の原語で、塾長か誰だかのセリフは、大正の初めころに、コンモン・センスに対抗して専門センスという言葉が大いに幅を利かした事に腹を立てての言だ。

「常識について」は、「考えるヒント2」収録の大名文で、実は福沢の登場はさわりだけで、デカルト、孔子、伊藤仁斎がメインなのだが、中心はデカルト批評だ。デカルトと言えば、“人口に膾炙する事、ソクラテスの「汝自身を知れ」と並ぶ”(池田晶子)、「我思う、故に我あり」でお馴染みの「方法序説」を書いた人だが、小林に言わせれば、これはタイトルの訳がまずいらしく、「方法の話」と訳しておけばいいらしく、もっと大胆に「私のやり方」と砕いて訳した方が、もっといいとのこと。つまり、デカルトのやり方とは、常識を駆使する事なのだった。

 この、常識、つまり「中庸」という言葉は、小林秀雄の核であり、言葉は易しいが、そこには恐ろしく深いものがしみ込んでいるので、ここ数ヶ月、俺は、この「常識について」の文章をノートに抜き書きして、じっくりと注意深く眺めて、日々を過ごしている。以上。

by ichiro_ishikawa | 2008-05-29 03:12 | 文学 | Comments(0)  

久々に引っかかったJ-POPチューン


 ル・ジャンビング・ルート10バンドのボーカル&ギターからのたれ込みで知った、アムロックこと安室奈美恵の新しい吹き込み「New Look」が、いいつけ。
 元々、声は嫌いじゃなかったが、小室の曲が全然ダメだったし、彼女がデビューしたころ、俺はとっくに大人だったので、日本の下らねえ音楽はほとんど聴いていなかった。
 とはいえ、俺も俗に生きている以上、それぞれ聞きかじってはきているので(だって勝手に流れて来るじゃないか、いい迷惑だ)、アムロックが、アイドルの常套で、その時その時の時流に乗ってスタイルをころころ変えて来たことは知っている。最近はヒップホップ、R&Bの日本解釈路線である事は薄々感づいていたし、マライアン・キャリーやビヨンセあたりを参考にしているのだろう、ぐらいの見当はついていた。
 アムロックがやれば何でもサマになるからそれはそれでいいのだけれど、参考にしている原典自体がやはりつまらないので、どうしたってサマどまりだった。
 今回の曲は、60sモータウン風ガールポップを意識したポップチューンで、まず曲がいい。そして声がいい。のち、YouTubeで検索してみたら、当時をポップにパロった踊りと振り付け、メイクとヘアースタイリスティックスもいい事が発覚。
 とにかくアムロックのロー・キーでの余裕の歌唱がいいが、サビの、最高音パートと思われる「気になるカバーガールの、よ・お・な」の、ギリギリな感じのセクシーさが特にいい。全体のキーをあげたバージョンも聴いてみたい。CDは、調子に乗るから買わない。YouTubeで充分だ。

c0005419_0364363.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-05-25 00:28 | 音楽 | Comments(0)  

友部正人「一本道」


 横浜のジャズライブハウス、ドルフィーで、友部正人とジャズ・ピアニスト板橋文夫のデュオ・ライブを観た。人に誘われた。俺を誘った、その「人」、いい。俺は基本的に人を誘わないから、俺と交流を続けたいならば俺を誘うがいい。という性質もそろそろ直していく。
 板橋は1曲を除き友部の歌伴に徹したストイックさが良かった。時折覗かせるジャズ・フレイズには何度もはっとさせられた。ジャズの人は本当にすげえ。バンバンバザール福島康之が曲を提供した「年をとるってどんな感じ」も収録されている新作『歯車とスモークト・サーモン』をリリースしたばかりの友部は、相変わらず新曲でも歌詞が冴えていた。白眉はやはり「一本道」。凄まじい名曲、名演だった。終演後サインをもらって握手を交わした。俺がサインをもらったのは竹中直人、リリー・フランキー、バンバンバザール、装丁家・菊地信義についで生涯4人目だ。以下は、テレビでのライブ。

c0005419_211856.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-04-27 02:03 | 音楽 | Comments(0)  

人殺し


 その漫画同様、視点が秀逸な和田ラヂヲの日記に、最近、ローリング・ストーンズの「Start Me Up」(81年)のPVがUPされていて、ミック・ジャガーの“変な衣裳”を槍玉に挙げていたのだが、それにしても、この頃のキース・リチャーズは人殺しみたいだな。
c0005419_1333751.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-04-26 01:33 | 音楽 | Comments(0)  

吉川晃司1984


c0005419_2124398.jpg

 吉川はやっぱりデビューの1984年から88年あたりが超かっけえ。
 というわけで、YouTubeで吉川の足跡を振り返らんとす。第1回は、「なんてったってアイドル」時代。
 てめえで自画自賛手紙を送りつけて大手芸能事務所、渡辺プロに、修道高校を中退して潜り込んだものの、なかなかデビューさせてもらえないことに業を煮やして社長室に殴り込んだ吉川。その破天荒さが故・渡辺社長に気に入られ、NOBODYのペンによるポップチューン「モニカ」と映画『すかんびんウォーク』の主演という、歌手&俳優ダブルデビューを果たした。トシちゃんやマッチ、聖子や明菜に混じって歌番組に出まくったが、誰よりも長い脚と、水球日本代表にも選ばれた肩幅、そして切れ味鋭いダンスで、他のアイドルたちを文字通り蹴散らし、歌謡界にロックが食い込むための風穴をこじ開けたと言ってもいい。

「モニカ」(1984年2月)
作詞:三浦徳子/作曲:NOBODY/編曲:大村雅朗
c0005419_213882.jpg


「サヨナラは八月のララバイ」(1984年6月)
作詞:売野雅勇/作曲:NOBODY/編曲:大村雅朗
c0005419_2132689.jpg


「La Vie En Rose」(1984年9月)
作詞:売野雅勇/作曲:大沢誉志幸/編曲:大村雅朗
c0005419_2134715.jpg


次回、1985年では、ついにあのでかいグラサンを…! そして紅白でなんと…!

by ichiro_ishikawa | 2008-04-25 02:11 | 音楽 | Comments(1)  

我田引水エセー これからの音楽シーン


 俺が、「技術」という教科を大の苦手としていたことを知っている人は、80年代に俺と交流があった人だが、そのほとんどは故人なので、「糸のこ」をとうとうマスターできなかった事や、プレパラートをどうしても割ってしまう事、プラモデルを一体も完成させたことがないといった事実は、俺が自ら開陳しない限り闇に葬られたままだ。
 専門の音楽に関しても、シーケンサーやシンセサイザーはおろか、リズムマシンもおぼつかなく、MTRがギリ使えるぐらい、という極端な技術音痴だ。
 とはいえ、その「技術がもたらす効力」という概念には、逆に人一倍関心があるという、これまた面妖な気質が、ことを厄介にしている。というわけで今回は、音楽と技術のシンクロニシティという見地から、今後の音楽シーンの短中期的な展望を鳥瞰した私見を述べん。

 音楽というのは、何をおいてもまず根本的にはミュージシャンの想像/創造力によるのだけれど、その形態が技術と切っても切れない関係にあることは、一面において確かなことだ。
 ブルーズのリズムがうねり出したR&Bが、40年代に勃興したのは、エレクトリック・ベースが誕生したことと密接に関係しているし、エレクトリック・ギターは言わずもがな、アンプの質の向上やエフェクターがロックの多様化に齎した影響は容易に察しがつこう。70年代のエレクトリック・ピアノやシンセサイザーも新しいR&B/ソウル、ジャズを生み、80年代のコンピューターや電子楽器の一般化もテクノやエレクトロニカを可能にし、ターンテーブルを楽器にした黒人はヒップホップを生み出し、それらが90年代にはミクスチャーとして花開きもし、あるいは、DJたちによる解体、再構築がクラブシーンを新たなステージに押し上げた。
 2000年代の今、そうした新たな動きに着目してシーンを見渡すと、真新しいものは何もないことに気がつく。すべての音楽に既聴感が伴いやしないか。技術面で言えば、顕在化しているのは、iTunes、YouTubeに代表されるデジタル・メディアだ。ほとんどの曲のさわりは試聴が可能となり、ユーザーは、クリック一つでダウンロードが可能。ジャケットの(いろいろな意味での)手触りは不要となり、アルバムという形態が無効となった。
 とはいえ、これは些事だ。この技術革新で特筆すべきは、過去のカタログが眼前に一望できるという環境の変化だろう。それまで専門誌を読み漁り、大小さまざまなレコード店に足しげく通って収集していた情報が、何もせずとも目の前にバーッと登場し、100年のポップミュージックの全貌を俯瞰できるだけでなく、カタログを実際に掘り起こすことが非常に容易になった。

 時代と寄り添いながら目まぐるしく進化の一方向に邁進してきたポップミュージックが、いよいよ打ち止めとなっている現在、ここらでじっくりと、過去の作品、アーティストを味わう方向に向っていきはしないか。すでに名盤とされているものの再吟味から、時代の潮流と合わなかった為スポットが当たらなかったもの、名盤の陰に隠れた逸品などなどをじっくり聴き込んでいくことは、物理的な時間も必要とされるし相当な収穫ともなるため、「シーン」になり得る動きと言えよう。
 これまでもフォークリバイバル、ブルーズの再発見、ジャグバンドの掘り起こし、80s再評価など、局地的に、あるいはブームとして見直しムーブメントが世間を席巻したことは度々あったが、これから、全体的、本格的に、「過去噛み締め」が爆発するのではないだろうか。
 レコードコレクターズがロッキング・オンを抜き、MOJOやUNCUTがNMEやRolling Stoneを凌駕していくのではないか。「ロック名盤100枚」の日々の更新プラス、それ以外の掘り起こし。これまで後ろ向きとされていた行為が、ポジティブな動きとして奨励されていく。DJの道具としての遺産の掘り起しとは違う、鑑賞の為の掘り起こしが一層盛んになっていくはずだ。

by ichiro_ishikawa | 2008-04-22 02:15 | 音楽 | Comments(1)  

ヴァン・モリスン&スティーヴ・ウィンウッド


 エルヴィス・プレスリーやジョン・レノン、ミック・ジャガーの例を出すまでもなく、ロックはまさしく黒人音楽から生まれ出たのであるが、黒人のようにはどうしてもなれないという、その葛藤がロックの原動力でもあった。ビートルズやローリング・ストーンズ、キンクス、フーあたりから、70年代のデイヴィッド・ボウイやエルヴィス・コステロ、ポール・ウェラーらのポップネスは、強力な黒人愛の裏返しでもある黒汁コンプレックスから来るものでもある。
 一方、黒人コンプレックスを抱かずに、ただ自身のブラック気質と黒人愛にこそ忠実であったミュージシャンは、前述のミュージシャンほどのポピュラーな人気を獲得はし得ないが、その代わりに、より黒人寄りなロック・ファンには強く歓迎されてきた。地味に良作を生み続けている彼等はブルー・アイド・ソウルと呼ばれ、独自の道を歩んでいるが、その代表格がヴァン・モリソンとスティーヴ・ウィンウッドである。

c0005419_234267.jpgc0005419_2341942.jpg 来日していない最後の大物、ヴァン・モリスン(1945年、北アイルランド出身)。スペンサー・デイヴィス・グループ~トラフィック~ブラインド・フェイス~ソロと、華々しい職歴を誇るスティーヴ・ウィンウッド(1948年、英・バーミンガム出身)。エリック・バードン(アニマルズ~ウォー)、スティーヴ・マリオット(スモール・フェイセズ~ハンブル・パイ)と並ぶいわゆるブルーアイド・ソウル・ミュージシャンの重鎮ふたりが揃って新作をリリースする。
 何を放たれても、買って損はないことが保障されている彼らではあるが、ふたりとも天命はとうに知り得た、そして、耳順がったいま、どう出てくるかは、非常に興味があるところだ。とりあえず、ふたりの偉業を振り返らん。



c0005419_2257423.jpg

1. Astral Weeks (1968)
c0005419_22583198.jpg「ロックンロールから抜け出したかった」と本人が語る作品で、リリース当時は商業的に大失敗だったらしいが、今は名盤中の名盤として誰もが認める大アルバム。ジャズ的アプローチやフォークのニュアンスも濃厚で黒人音楽をオリジナルに昇華させた。


2. The Story of Them Featuring Van Morrison
c0005419_2313873.jpgビートの利いたパンクR&B、ゼムの、ヴァン・モリスン在籍時1964-66年に発表されたほとんどすべての曲、全49曲を網羅した2枚組コンピレーション。パティ・スミスなど数々の大物もカバーしている「Gloria」、ベックもサンプリングしている「It's All Over Now Baby Blue」(Bob Dylanのカバー)、「Out of Sight」、「I Can Only Give You Enything」ほか、気の利いた名曲がズラリ。


3. It's Too Late to Stop Now (1974)
c0005419_23134334.jpg1973年夏の米英ツアーを収録した、ソロ初期の集大成的2枚組ライヴ盤。ホーン、ストリングスを導入した11人編成の「カレドニア・オーケストラ」がバックを務める。ゼム時代からの代表曲に加え、R&B、ブルースの名曲も披露。


4. Tupelo Honey (1971)
c0005419_2315790.jpg大名盤。アイリッシュ・ソウル大爆発。


5. Into The Music (1979)
c0005419_23161627.jpgアイリッシュ・フォーク/カントリー調あり、ホーン、ストリングス等が利いたド・ソウルあり、名曲ぞろいの名作。


6. Irish Heartbeat (1988)
c0005419_23182636.jpgアイルランドの重鎮トラッドバンド、チーフタンズと組んだアイリッシュ・トラッド作。ソウルなボーカルでのトラッドがカッコイイ。モリスンは、ドラムとギターも披露。


7. Avalon Sunset (1989)
c0005419_23191797.jpg神をみてしまった人のソウル・ソング集。


8. Hymns To The Silence (1991)
c0005419_23194141.jpgジョージィ・フェームのオルガンが響き渡るアメリカン・ルーツ・ソウル。


9. Blowin' Your Mind! (1967)
c0005419_23201567.jpg「Brown Eyed Girl」「T.B.Sheets」「Spanish Rose」「Midnight Special」「He Ain't Give You None」と名曲満載のファースト・ソロ。この時期はどうしてもみんなサイケなジャケになるのな。


10. Veedon Fleece (1974)
c0005419_23204164.jpg愛妻ジャネット・プラネットと破局した傷心のモリソンが故郷ベルファストへ戻って製作した繊細なアルバム。この後、重度の麻薬中毒に。


11. Saint Dominic's Preview (1972)
c0005419_23214768.jpgコステロもカバーした「ジャッキー・ウィルソン・セッド」、ジャズ「アイ・ウィル・ビー・ゼア 」など名曲ぞろい。ソウルフルなボーカルを存分に堪能できる。


12. Moondance (1970)
c0005419_2322173.jpgホーン・セクションを導入しR&B的なグルーヴをよりフィーチャーしたPOP作。




c0005419_22571737.jpg


1. Mr. Fantasy (1967)
c0005419_23233629.jpgスティーヴ・ウィンウッド、ジム・キャパルディ、クリス・ウッド、デイヴ・メイスンの4人が結成したトラフィックの1st。何と言っても、ウィンウッドのソウルフルなヴォーカルがいい。時代の趨勢であったサイケデリックの調味を帯びているが、ウィンウッド自身も言っているように、「R&Bやブルーズ、ジャズ、フォーク、さらにはクラシックなど、あらゆる要素をブレンドした音楽」となっいる。


2. Traffic (1968)
c0005419_23235332.jpgウィンウッドの黒くソウルフルなヴォーカルが素晴らしいが、ギターのデイヴ・メイスンのカントリー風の作品もよい。


3. The Best Of Spencer Davis Group
c0005419_23242080.jpgスペンサー・デイヴィスがギターとヴォーカル、スティーヴ・ウィンウッドがリードヴォーカルとリードギター、キーボードとハーモニカ、そしてスティーヴの実兄マフ・ウィンウッドがベース、ピート・ヨークがドラムスの4人バンドのベスト。R&B色の強いサウンド、スティーヴの若くソウルなボーカルがいい。


4. Arc Of A Diver (1981)
c0005419_2325295.jpgソロ2作目にして、最高傑作。


5. Back In The High Life (1986)
c0005419_23252414.jpgソロ4作目。ジョー・ウォルシュ、チャカ・カーン、ナイル・ロジャース、ジェイムズ・イングラム、そしてジェイムズ・テイラーという豪華ゲストが参加したポップなAOR。大ヒット。


6. Steve Winwood (1977)
c0005419_23254223.jpgソロデビュー作。アンディ・ニューマークとウィリー・ウィークスという強力なリズムセクションがいい。


7. Blind Faith (1969)
c0005419_23255573.jpgブラインド・フェイスは、スティーヴ・ウィンウッドと、当時クリームのエリック・クラプトンとジンジャー・ベイカー、そしてファミリーのリック・グレッチの4人によるユニットで、その最初で最後のアルバム。全曲ボーカルはスティーヴ。「メンバーにスティーヴがいるのなら、リーダーは彼で僕は従うだけ」というのがクラプトンのスタンス。


8. Roll With It (1988)
c0005419_23261850.jpgソロ5作目。ジャケットは完全にアメリカ市場を意識したものだが、作風は相変わらずいい。

by ichiro_ishikawa | 2008-04-10 03:39 | 音楽 | Comments(2)  

R.E.M. ベスト5


c0005419_452880.jpg


 2007年に、グランドマスター・フラッシュ・アンド・ザ・フューリアス・ファイヴ、ザ・ロネッツ、パティ・スミスらと共に「ロックの殿堂(The Rock and Roll Hall of Fame and Museum)」入りをし、授賞式ではパティ・スミスと、The Stoogesの「I Wanna Be Your Dog」を披露、着飾った業界関係者で埋まる客席にアンプをぶん投げたという、ソニック・ユースと並ぶアメリカン・オルタナティヴ・ロックの嚆矢、R.E.M.。昨年こっそりと、バンド初となるライブ盤(DVDとセット)を出していたかと思ったら、ここに来て3年ぶりとなる新作をいきなりリリース。本ブログでラップ特集をフィーチャーした際、「世界の終わり」をUPしたのを機に、地味にR.E.M.ブームが来ていたこともあり、改めて全アルバムを熟聴。1アルバムにつき1曲というしばりを課して、ここに、現時点のベスト5を記す。

18.At My Most Beautiful
Up (1998)
c0005419_3135988.jpgビーチ・ボーイズ色の強いR.E.M.史上最もロマンティックな曲。PVの演出がいい。


17.Bad Day
E.P.(2003)
c0005419_3143080.jpgもともと「PSA(public service announcement)というタイトルで80年代から演奏していた曲をワーナーからのベスト盤リリース時に録音し直した。


16.Imitation of Life
Reveal (2001)
c0005419_3145574.jpgマイケル・スタイプのダンスも秀逸な、凝ったPVがいい。


15.Crush With Eyeliner
Monster (1994)
c0005419_3152126.jpgソニック・ユースのサーストン・ムーアがバック・ボーカルで参加。PVの監督はスパイク・ジョーンズ。


14.Orange Crush
Green (1988)
c0005419_3154564.jpg古巣IRSレーベルをあとにしワーナー・ブラザーズと契約したメジャー第1弾アルバム(通算6作目)。


13.The Sidewinder Sleeps Tonite
Automatic For The People (1992)
c0005419_3161729.jpg「Drive」「Night Swimming」「Man On Thr Moon」「Everybody Hurts」など名曲ぞろいのアルバムだが、この曲はシングルのB面収録の元ネタ「Lion Never Sleep」もいい。


12.Driver 8
Fables Of The Reconstruction (1985)
c0005419_3165122.jpgIRSからの3枚目のアルバムの2ndシングル。IRSでの5枚がやはり、すげえいい。


11.Perfect Circle
Murmur (1983)
c0005419_3171810.jpg最高傑作のファーストから。97年に脱退したビル・ベリーの曲。アメリカン・ルーツ・ミュージックに造詣が深いR.E.M.ならではの超名曲。アルバムでのピーター・バックの12弦ギターも冴える。


10.So. Central Rain (I'm Sorry)
Reckoning (1984)
c0005419_3173248.jpgすげえいい。


9.Radio Free Europe
Murmur (1983)
c0005419_3174820.jpgデビュー曲。パンク。


8.E-Bow the Letter
New Adventures In Hi-Fi (1996)
c0005419_3175825.jpg名作『New Adventures In Hi-Fi』からのパティ・スミスとの共演曲。チベタン・フリー・コンサートでは、トム・ヨークが参加した。


7.Walk Unafraid
Up (1998)
c0005419_3192522.jpg『Up』は聴き込むほどに好きになって来た。こんな名曲もある。


6.I Believe
Life's Rich Pageant (1986)
c0005419_3194361.jpg超名曲。


5.The One I Love
Document (1987)
c0005419_320146.jpgすげえ名曲。


4.It's the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)
Document (1987)
c0005419_32035100.jpg最高傑作。


3.Losing My Religion
Out Of Time (1991)
c0005419_321261.jpgこんな名曲ほかに知らない。


2.Country Feedback
Out Of Time (1991)
c0005419_3211214.jpgすげえいい曲。


1.Electrolite
New Adventures In Hi-Fi (1996)
c0005419_3212347.jpg最高にすげえ曲。

by ichiro_ishikawa | 2008-04-05 00:27 | 音楽 | Comments(3)  

Elvis Costello ベスト5


c0005419_1713519.jpg
 
声、ツラ、ギター、リズム、ダンス、曲、歌詞、歌、センス・オブ・ヒューモアと、すべて完璧なエルヴィス・コステロ。その初期〜中期の作品群からベストビデオを、満を持してセレクトした。5曲に絞ろうと思ったが、だいぶオーバーしてしまった。順位を付けようとしたが、全部1位になってしまったので、時系列に並べた。


Alison (1977)
c0005419_181681.jpg初のテレビ出演映像らしい。デビューですでにこのレベル。


Red Shoes (Live TOTP 1977)
c0005419_18163113.jpg超初期。21歳。完成度たけえ。すでに超大物の兆し、はげの兆しが。


Pump It Up (1979)
c0005419_160084.jpgステップが秀逸。内股ロックの金字塔。


(I Dont Want To Go To) Chelsea (1979)
c0005419_16019100.jpgおそらく「Pump It Up」と同セッション。ステップが秀逸。


Rado Radio (1979)
c0005419_1604562.jpgリリース当時にサタデーナイトライブに出演したときの演出を、同番組再出演記念としてセルフ・パロディしたビースティ・ボーイズとの共演も、いい。


Oliver's Army (1979)
c0005419_161254.jpg曲がすげえポップ。


Peace Love and Understanding (1980)
c0005419_1614535.jpgオリジナルはニック・ロウだが、コステロ・バージョンがやはり最もすげえ。遠くからゆっくりと歩いて来るオープニングの演出がすげえいい。エンディングで「Peace」のところでドラムスのピート・トーマスがピースサインを、「Love」でキーボードのスティーヴ・ナイーブがハートに拳をあて、「Understanding」で、ベースのブルース・トーマスが頭に指をあてる。


I Can't Stand Up For Falling Down (1980)
c0005419_1621163.jpgコステロとアトラクションズの面々のダンスがすげえ、いい。超秀逸。コステロのコート、シャツとチョッキもいい。


High Fidelity (1980)
c0005419_1622918.jpg本と映画にもなった佳曲。相変わらずステッブ、ダンスがすげえいい。マイクを上に投げたり、マイクを持つ指を小指から順に上げていく仕草もかっけえ。


Love For Tender (1980)
c0005419_1624816.jpgステップ、指の動きがすげえいい。ロケ地もいい。


Possession (1980)
c0005419_16368.jpg車のウィンドウをおろして歌い出す演出がいい。ロンドンの曇天もいい。コステロのコートもいい。


New Amsterdam (1980)
c0005419_1633184.jpgアクースティック・ギターと皮コートがいい。上の写真はモリッシーではなくコステロ。


Good Year For The Roses (1981)
c0005419_1634961.jpg初期の名バラッド。コステロの横の少年の居方もいい。


Clubland (1981)
c0005419_164611.jpg地味にすげえいい曲。


Man Out of Time (1982)
c0005419_1643119.jpgPVがなかったので、TVのライブ。コステロは低音がものすげえいい。すげえ静かに盛り上がっている。


Everyday I Write The Book (1983)
c0005419_1645183.jpg超名曲。頭が切れているのが惜しい。グレーのスーツと黒いシャツがすげえかっけえ。相変わらずステップと手がいい。


Let Them All Talk (1983)
c0005419_1651181.jpg80年代はなぜか必ずサックスが入る。管の4人の近さがいい。「Dreamin'」のイントロはこの曲のパクリ(のはず)。


The Only Flame In Town (1984)
c0005419_1652946.jpgコステロはしゃべり声もすげえいい。イントロのコステロの指パッチンがかっけえ。ダリル・ホールと共演したこのPVはラモーンズの映画『ロックンロールハイスクール』のアラン・アーカッシュが監督。DVDでは、眼鏡をかけていないコステロ・バージョンの別PVが見られる。


Veronica (1989)
c0005419_1654933.jpg超感動。



c0005419_17455439.jpg
「ヴェリー・ベスト・オブ・エルヴィス・コステロ」
コステロの解説やボーナストラックが秀逸。

by ichiro_ishikawa | 2008-03-30 15:08 | 音楽 | Comments(0)  

80s UK Rock ベスト5


 近年、とみにブルースだソウルだジャズだと言っている俺だけに、若い連中からは「ブラックの俺」みたいな捉え方をされていて、中には「ロックとかはあまり聴かないんすか?」とすら言われる事も増えて来て、「バカ、ロックは俺が考えたんだ」と説明しているけれども、実は、俺は80sのUKロックから洋楽に入っている、という事実を知っておくのはよいことだ。
 そもUKというのはメロディが重視されるポップな歌ものの土壌があって、歌謡曲DNAを根底に持つ日本人には非常に親しみやすいのだけれど、ひねりの効いたメロディと鋭いギター、ソウルフルなボーカルは、やはり日本の歌謡曲やJ-POPとは明らかに一線を画すものがあり、そこにUKの魅力を見いだすのもまた一興である。最近はめっきり聴かなくなってしまっていたUKものだが、YouTube巡りの一環でふと懐かしいPVをたくさん見つけてしまい、なかなかどうしてやはり魅力だとの感を禁じ得なかったので、80s UKロック、ベスト5を今ここに記さんとす。

The Kinks - Lola(1970)
80sといいつつ、いきなり70sだが、このあたりはのちのニューウェーヴにつながるポッピズムを完璧に備えている。
c0005419_18392736.jpg

10cc- I'm not in love(1975)
75年の『Original Sound Track』収録だが、80sに大ヒットしたという記憶がある。
c0005419_19155373.jpg

The Boomtown Rats - Rat Trap(1978)
パンクからニューウェーヴへの流れの中で登場した、ライブ・エイドの発起人でもあるボブ・ゲルドフ率いるブームタウンラッツ。「I Don't Like Monday」という名曲もあるが、この「Rat Trap」は曲の構成がすごくいい。
c0005419_1840964.jpg

Electric Light Orchestra - Sweet Talkin' Woman(1978)
まだ70年代だが、ELOあたりのポッピズムは確実に80sへの影響大だ。
c0005419_18403464.jpg

Squeeze - Up the Junction(1979)
スクイーズは80sのビートルズと言われるが、それはグッド・メロディの宝庫という意味でだ。
c0005419_1841592.jpg

Roxy Music - Same Old Scene(1980)
ロキシー・ミュージックは、70年代後半から80年代にかけてブライアン・フェリーのダンディズムを一層前面に打ち出して大人のポップを奏でていく事になる。この「セイム・オールド・シーン」はその頂点。
c0005419_1841359.jpg

Joy Division - Love Will Tear Us Apart(1980)
マンチェスターというのはUKの中でもポップの形がちょいと違う事に気づくのはいい事だ。
c0005419_18415449.jpg

Elvis Costello & The Attractions - (What's So Funny 'Bout) Peace, Love, and Understanding(1980)
オリジナルはニック・ロウ率いるブリンズレー・シュワルツの1974年の曲で、このコステロ・ヴァージョンは『Armed Forces』のUS盤に収録。PVとしてすごく秀逸。
c0005419_18423459.jpg

Dexy's Midnight Runners - Come On Eileen(1982)
リリー・フランキーはある対談で、このバンドのフロントマン、ケヴィン・ローランドの名前が出てこなくて「誰だっけ、あのパンツ一丁の変態のオッサン」と形容していた。
c0005419_18424674.jpg

Culture club - Do you really want to hurt me(1982)
ボーイ・ジョージの声を聴くと、なぜかグッとくる。
c0005419_184257100.jpg

Culture club - Karma Chameleon(1983)
カルチャー・クラブは曲がいい。
c0005419_18431164.jpg

David Bowie - Modern Love(1983)
傑作『レッツ・ダンス』の1曲目を飾る佳曲。『レッツ・ダンス』はコアなロック・ファンから大衆迎合作と非難される事が多いが、そうは思わん。ナイル・ロジャーズのギターがいい。映画『汚れた血』では、ドニ・ラヴァンがこの曲をバックに疾走していて、すげえいい。
c0005419_18441499.jpg

David Bowie - China Girl(1983)
傑作『レッツ・ダンス』の2曲目。イギー・ポップとの共作。
c0005419_1845186.jpg

David Bowie - Let's Dance(1983)
傑作『レッツ・ダンス』の3曲目。
c0005419_18453754.jpg

The Smiths - This Charming Man(1983)
言わずもがなの最高傑作。
c0005419_18461052.jpg

The Police - Every Breath You Take(1983)
スティングは、いい作曲家で、ツラと声が良く、歌がうまい。完璧だ
c0005419_18463816.jpg

U2 - Pride (In the Name of Love)(1984)
言わずもがなの名曲。ジ・エッジのカッティングが冴え渡っている。U2はいまだにすげえのが驚きだ。
c0005419_18465818.jpg


The Style Council - Walls come tumbling down(1985)
ジャム〜スタイル・カウンシル〜ソウル・ソロと、その都度のてめえの嗜好に忠実に変遷しながらも、マニアックな位置になる事のないポール・ウェラーはほんとにすげえ。ちなみにドラムのスティーヴ・ホワイトはオエイシスのドラマー、アラン・ホワイトの兄。ルックス的に、アングロ・サクソンの美が最も際立っているのがこの頃だ。
c0005419_1941529.jpg

XTC - Mayor of Simpleton(1989)
ひねりの利いたポップとはこういうことだ。
c0005419_18471865.jpg

by ichiro_ishikawa | 2008-03-15 17:34 | 音楽 | Comments(1)